大手旅行会社クラブツーリズムが、2月6日に発表した「旅行とシニアライフに関する意識調査」(旅行好きの50~60 代のシニア世代男女400名に実施)によると、「春になって暖かくなって来たら、やりたい事」の1位は「国内旅行」(85.0%)、2位「お花見」(39.0%)、3位「海外旅行」(35.3%)に。また「4月の消費税増税後にも、節約したくないもの」は2位の「夫(妻)へのお小遣い」(45.8%)を大きく引き離し、「旅行のお金」(72.3%)が1位という結果になった。
おトクな航空券やパッケージツアーなどで人気の旅行会社、HISのバケーション事業グループ・高橋洋さんは、シニアに支持されるツアーの要素を「“安全・安心・高品質”の3つのキーワードが、大切だと考えています」と話す。
「インターネットの普及などで旅の予約や手配が簡単になり、一時期はパッケージツアーが減少し、個人旅行が増加傾向でしたが、シニア旅行者の増加によって“安全・安心・高品質”の条件を満たす、パッケージ旅行のニーズが再認識されてきています。団塊世代を中心としたシニア旅行者を意識し、当社も2013年1月から『60才以上 お得なシニア割』などのシニア向け商品の充実を図ってきました。ひとり旅を希望する方も多く、『おすすめ1人旅』『1人旅応援出発日』といった企画ツアーが人気ですね」(高橋さん)
パッケージ旅行の特典としては「個人で手配するより料金が安い(団体割引)」「空港-ホテル間の送迎や観光がついていて添乗員もしくは現地係員、ガイドがいるので一人でも安心、言葉の心配もない。ガイドの説明があるので知識欲も満足できる」「万一のときの保証・補償がある(旅程保証、特別補償)」などのメリットがある。
「とりわけ、ツアーパンフレットの内容順守を保証する『旅程保証』、ツアー中の事故に対して旅行保険とは別に、海外なら最大2500万円までの見舞金が支払われる『特別補償』は、旅行業法に定められた消費者保護のひとつです。あまり認知されていない項目ですが、パッケージツアーの大きなメリットだと思いますよ」と教えてくれたのは、観光ジャーナリストの千葉千枝子さん。
こうしたパッケージ旅行人気の再燃など、旅の傾向に変化はあるのだろうか?