美肌成分として、すっかりおなじみの「ヒアルロン酸」。コスメやサプリ、目薬、そして注入と、いまや美容にはなくてはならない成分だ。
そもそもヒアルロン酸とは1934年に発見された成分で、皮膚、関節、脳、心臓、目の硝子体(しょうしたい)など体のあらゆる部分に存在するもの。1987年に日本で医薬品としての使用が認められ、美容医療のほか関節炎や眼病治療などにも利用されている。
そのヒアルロン酸を皮下に注入することで、しわやくぼみを改善させる美容医療もかなり身近になってきた。1日15名もの施術を行い、症例実績は7万件以上という、ヒアルロン酸注入のエキスパートである「タカミクリニック」の高見洋院長に効果やメリットを聞いた。
「加齢に伴い、顔の皮膚や筋肉がやせて薄くなり、骨っぽさが目立ってくると老けて見えます。そうした場合はヒアルロン酸注入が効果的です。一般的にヒアルロン酸注入では、ほうれい線などの“線”を埋めれば若くなると思われがちですが、その周辺も含めて“面”でふっくらと厚みを出すことが大切。そうすることで自然な感じに数年前の若々しさを取り戻すことができます(高見院長)
では、ヒアルロン酸注入が支持されている理由は?
「外科的手術と異なりダウンタイムがほとんどないため、当日にメイクをして帰れます。また、注入後に不満がある場合、成分を分解してやり直しができる点も特徴です。
さらに、欧米で認可を受けたヒアルロン酸製剤は、安全性も確立されています。当院では、周囲にバレない自然な仕上がりを実現するために硬さの異なる10種類以上の製剤を用意。微妙な感触の違いを、肌質や部位などによって使い分けています」(高見院長)
そこで、目の下のクマや口元のたるみが、夕方になるにつれ目立ってくるという吉田綾乃さん(40才)が、実際にヒアルロン酸注入の施術を体験してみた。
高見院長「吉田さんの場合は、口元をふっくらさせて、ほうれい線を目立たなくしましょう。それから、目の下をフラットにしてクマを解消。これでかなり若々しくなりますよ」
吉田さん「先生、その効果はどれくらい続くんですか?」
高見院長「半年から1年と言われていますが、当院では3~5年、さらには10年以上の方も珍しくありません」
吉田さん「痛いの苦手なんですが。やっぱり怖い気も…」
高見院長「二段階無痛麻酔を行うので、痛みはほとんどありません。針も痛みをほぼ感じないオリジナルのものですし、静脈が見える装置を導入して内出血のリスクも大幅に軽減していますよ」
施術自体は正味10分ほど。後日、その感想を吉田さんはこう語る。
「自分では違いがはっきりわかるのですが、友人には『メイク変えた?』と聞かれました(笑い)。ノーメイクでもパッと明るい印象がうれしい!」