ライフ

大阪ならではの警告看板 「車停めんな、潰す」等感情的文言

カメラ片手に関西の街を練り歩く吉村智樹氏

 ボケているのか、マジなのか──。ツッコミどころ満載の街・大阪を中心に、関西の“珍風景”を30年間撮り続けている京都在住の放送作家・吉村智樹氏。長年撮りだめた“作品”に新作を加えて1冊にまとめた『ジワジワ来る関西』(扶桑社刊)が話題だ。

「高校生の時に見た『東洋紅茶のことしか知らない紅茶屋』という手書きの看板がキッカケですね。『東洋紅茶専門店』とすればいいのに、なんでこんなに自己主張が強いんだって可笑しくてハマりました(笑い)」

 守備範囲は近畿圏ほぼすべてにわたり、撮影の日には朝6時から深夜1時まで歩き回るという。

「自転車は見落とすから使いません。車は脇見運転になるので、もってのほか(笑い)。同じ街を朝、昼、晩と3回は歩くのでズボンの股が裂けてしまい、最近は頑丈な作業ズボンで歩いています」

 使うカメラは3台。ノーマル、広角レンズをつけたものと、小さい文字が多いメニューなどを撮る際に欠かせないどこにでもすぐピントが合うタイプのもの。

「大阪人の特徴は“警告”看板によく出ていると思います。『飼い主のフンは犬が始末してや』とか『車停めんな、潰す』とか、感情的になっている様子が文字に表われています」

 不審者扱いされることもたびたびで、漏電している水たまりに膝をついて感電したこともあるという。命がけで街の中のユーモアを探し続けるのだ。

※週刊ポスト2015年2月6日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

船体の色と合わせて、ブルーのスーツで進水式に臨まれた(2025年3月、神奈川県横浜市 写真/JMPA)
愛子さま 海外のプリンセスたちからオファー殺到のなか、日本赤十字社で「渾身の初仕事」が完了 担当する情報誌が発行される
女性セブン
MajiでFukkiする5秒前(時事通信フォト)
2年ぶり地上波登場の広末涼子、女優復帰は「過激ドラマ」か 制作サイドも“いまの彼女ならなら受けるのでは”と期待、“演じることにかつてなく貪欲になっている”の声も
週刊ポスト
YouTubeでも人気を集めるトレバー・バウアー
【インタビュー】横浜DeNAベイスターズ、トレバー・バウアー「100マイルを投げて沢村賞を獲る」「YouTubeは第2の人生に向けての土台作り」
週刊ポスト
ドバイの路上で重傷を負った状態で発見されたウクライナ国籍のインフルエンサーであるマリア・コバルチュク(20)さん
《ドバイの路上で脊椎が折れて血まみれで…》行方不明のウクライナ美女インフルエンサー(20)が発見、“危なすぎる人身売買パーティー”に参加か
NEWSポストセブン
旧統一教会は今後どう動くのか(時事通信フォト)
解散命令を受けた旧統一教会 「自民党への復縁工作」もありうると鈴木エイト氏指摘、教団と議員の関係を示す新情報リークの可能性 石破首相も過去に接点
週刊ポスト
藤川新監督(左、時事通信フォト)の船出とともに、名物商店街にも大きな変化が
阪神「日本一早いマジック点灯」のボードが電光掲示板になっていた! 名物商店街が今季から「勝った翌日に減らす」方式を変更 貼り替え役の店長は「ようやく解放される」と安堵
NEWSポストセブン
公開された中国「無印良品」の広告では金城武の近影が(Weiboより)
《金城武が4年ぶりに近影公開》白Tに青シャツ姿の佇まいに「まったく老けていない…」と中華圏のメディアで反響
NEWSポストセブン
女子ゴルフ界をざわつかせる不倫問題(写真:イメージマート)
“トリプルボギー不倫”で揺れる女子ゴルフ界で新たな不倫騒動 若手女子プロがプロアマで知り合った男性と不倫、損害賠償を支払わずトラブルに 「主催者推薦」でのツアー出場を問題視する声も
週刊ポスト
すき家の「クチコミ」が騒動に(時事通信、提供元はゼンショーホールディングス)
【“ネズミ味噌汁”問題】すき家が「2か月間公表しなかった理由」を正式回答 クルーは「“混入”ニュースで初めて知った」
NEWSポストセブン
本格的な活動再開の動きをみせる後藤久美子
後藤久美子、本格的な活動再開の動き プロボクサーを目指す次男とともに“日本を拠点”のプラン浮上 「国民的美少女コンテスト」復活で審査員を務める可能性も 
女性セブン
スシローから広告がされていた鶴瓶
《笑福亭鶴瓶の収まらぬ静かな怒り》スシローからCM契約の延長打診も“更新拒否” 中居正広氏のBBQパーティー余波で広告削除の経緯
NEWSポストセブン
すき家がネズミ混入を認める(左・時事通信フォト、右・HPより 写真はいずれも当該の店舗、スタッフではありません)
《丸ごとネズミ混入》「すき家」公式声明に現役クルーが違和感を覚えた点とは 広報部は「鍋に混入した可能性は著しく低い」と回答
NEWSポストセブン