男女問わず、オフィスでも自宅でもお菓子を口にすることが増えた。気分転換やコミュニケーションによいと積極的におやつを導入する企業もある。ひと昔前は、おやつに食べたいお菓子を選ぶ基準といえば味や価格が基準だった。しかし最近では、通常よりもミネラルやビタミンなど特定の栄養などを付加した「いいわけ菓子」であることも重要視されている。
元美容サイトの編集長で、ブロガー・作家のはあちゅうさんは「SNSなどで情報が手に入りやすくなり、昔より格段に美意識や健康意識が高まっていることの影響が大きいと思います」と、いいわけ菓子への注目の高まりをとらえている。
「1日の食事を小分けにするダイエット方法の流行などで、急激に血糖値をアップダウンさせないことが美容にも健康にもよいという知識が広まりました。小腹が空いたときは我慢せずに間食を利用し、同じ食べるなら少しでも体に良いものをと栄養などが付加されたお菓子が選ばれているのでしょう。こういった間食の選び方は、男性にも広がっていると思います。食べないことはものすごく大きなストレスで、ストレスに性別は関係ないですからね」
同じものなら体に良いものを、という消費者の志向は各メーカーからの商品にも反映され、機能が付加された「いいわけ菓子」が増えている。
たとえば、1/3日分の食物繊維を含むビスケット「ぐーぴたっ」(ナリスアップ)や、大豆イソフラボンを摂れる大豆スナック「ソイカラ」(大塚製薬)、ビタミンE豊富なアーモンドとおから入りせんべい「間食健美」(栗山米菓)。6粒で20代女性の1日不足分の鉄分が摂れる「果汁グミ おいしく鉄分プルーンミックス」や、「美」を意識する女性に嬉しい“コラーゲン”を1袋に6000mg配合した「果汁グミ コラーゲンざくろ」(明治)などがある。