「そろそろ大地震が起こるのではないか」──。そんな漠とした不安が日本中に広がっている。
昨年は計8回、今年も徳島県南部と岩手県沖で震度5以上の地震が発生した。さらに死者57人を出した御嶽山噴火の記憶も冷めやらぬなか、福島県と山形県にまたがる吾妻山、宮城県・山形県の県境の蔵王山でも火山活動が認められている。
「大地震の予兆ではないか」と国民が怯える事象も重なっている。
象徴的なのは、4月10日に茨城県・鹿島で発生したイルカの156頭大量座礁だ。同じ海岸で、2011年の東日本大震災の7日前にも50頭のイルカが打ち上げられていたことが国民の不安を増幅させた。
翌11日深夜には、三重県で複数回の「地鳴り」を聞いたという証言が相次いだ。スピリチュアルな警告を次々と発する米国人経営コンサルタントの「4月12日に大地震発生」という“予言”までもが国民の関心を集めた。
この混沌を生み出す理由のひとつに、地震学界への不信がある。
日本地震学会は東日本大震災をノーマークにしていたとの批判を受け、地震予知に白旗を上げ、2012年10月に「予知」を「予測」と言い換える方針を発表。東大地震研究所も、2012年1月に「M7級の首都直下型地震が起こる確率は4年以内に70%」と発表した直後に「50%以下」と修正し、世間を混乱させた。
そうした中で地震学者たちとは全く異なるアプローチで予測を試み、大きな成果を挙げているのが、東京大学名誉教授の村井俊治氏による「MEGA地震予測」である。
村井氏は測量学の世界的権威。最先端の測量技術を用い、独自の分析方法を確立している。「MEGA地震予測」は村井氏が顧問を務める民間会社JESEA(地震科学探査機構)によって週1回のメルマガで提供されている。
同予測の実績は瞠目すべきものだ。昨年の震度5以上の地震すべてを事前に予測し、的中させた。特に11月22日に最大震度6弱を記録した長野県北部地震では、最も被害が大きかった北安曇郡白馬村をピンポイントで名指しした。