観光客でごった返す東京・浅草。その地下には、昭和のレトロな雰囲気を残した異空間が広がっている。開業は1955年と日本で最も歴史ある地下商店街「浅草地下街」だ。L字型のスペース1347平方メートルには様々な店がひしめき、どの店もユニークで魅力満載。「こんな場所があるなんてビックリ!」と、元NHKの“スイカップアナ”古瀬絵理さんが大興奮でレポートする。
古瀬さんが足を踏み入れると、そこには700円という激安ながら「女性はショートカットのみ」「子供は小学4年生以上」の貼り紙を掲げる理髪店や1皿350円の焼きそば専門店に日本酒BAR。
通路に堂々とはみ出して陳列するDVDショップにいつも満席の人気タイ料理店、占いや気功の店など23店が軒を連ねる。通路の天井はむき出しの配管が這い、あちこちに水漏れの跡が残る。お世辞にもきれいとはいえないが、いずれも10坪に満たない個性的な店は通路から中の様子を覗くことができる。
「浅草にはよく来ますけど、こんなに楽しいところ知りませんでした」と古瀬さんもたちまち地下街に魅了され、店を一つ一つ覗いて回った。居酒屋では話し好きの女将さんと意気投合。ほろ酔い加減で陽気な姿を見せた。
「つい飲みすぎちゃって、外からあられもない姿を見られちゃうかもしれませんね(笑い)」(古瀬さん)
気さくな店員さんとのやり取りが楽しめるのもここの魅力。浅草を訪れたら、ぜひ寄りたい特別な空間だ。
撮影■渡辺利博
※週刊ポスト2015年6月19日号