ビジネス

東芝問題を予見していた「伊藤レポート」は投資のヒント満載

 中国発の世界同時株安の影響で不透明な相場展開が続いている中、どのようなスタンスで株式投資に臨めばよいのか。「ひふみ投信」の運用責任者で、新刊『日本株は、バブルではない』を上梓したばかりのレオス・キャピタルワークス取締役・最高投資責任者の藤野英人氏が解説する。

 * * *
 今後、大型株中心の指数に大きな上昇が望めず、膠着状態が続くようだと、銘柄選択にも工夫が必要となってくる。そこでいよいよ出番を迎えるのが、これまで出遅れていた小型材料株ではないか、と私は見ている。何しろディフェンシブ銘柄をはじめ大型株がこの半年から1年間、値を飛ばす一方で、小型材料株はパフォーマンスが冴えなかった。その分、物色の動きが高まれば、大きな反騰が期待できるだろう。

 もちろん、小型材料株と一口にいっても、本当に魅力的な銘柄を探し出すのは容易ではない。そこで、まず注目したいのは、これまで相対パフォーマンスのよくなかった銘柄。例えば、TOPIX(東証株価指数)の値動きを下回っている銘柄のなかから、今後も持続的な成長が期待できそうな「内需グロース株」に注目したい。

 たとえばeコマース(電子商取引)分野。ネット取引市場が今後拡大していくのは間違いなく、景気動向に左右されず利用者数は増加の一途をたどるだろう。あるいは堅調な消費を背景にアパレルなどもこれまで株価が停滞していた分、今後に期待が持てる。

 これから日本株を見ていくうえで最も参考になるのが「伊藤レポート」だ。これは経済産業省が音頭を取り、伊藤邦雄・一橋大学大学院商学研究科教授を座長として昨年8月に取りまとめられたレポートで、正式名称は『持続的成長への競争力とインセンティブ~企業と投資家の望ましい関係構築~』という。

関連キーワード

トピックス

記者会見する林芳正官房長官(時事通信フォト)
《天皇皇后両陛下の前で“着崩れ着物”》林芳正官房長官のX投稿夫婦写真が炎上 石破内閣が「だらし内閣」のイメージを打破するのに立ちはだかる\\\\\\\"高い壁\\\\\\\"
NEWSポストセブン
“猫好き”が恋の始まりだった中山美穂さん
中山美穂さん、最後の交際相手との“臆病な恋”「別れた時の喪失感が増すから深い交際にならない方が…」互いに心がけた“適度な距離感”
女性セブン
元々母や姉と一緒に住んでいたという
「何しに来たんか!」女子中学生刺殺で逮捕の平原政徳(43・無職)、近隣住民が語った“迷惑系素顔”「リフォームして、お金は持ってるんだろうなと…」 自宅前に置かれていた「200リッターのドラム缶」
NEWSポストセブン
自宅で亡くなっているのが見つかった中山美穂さん
「長男は毎晩ぬいぐるみを涙で濡らし…」急逝の中山美穂さん、辻仁成氏との離婚で“母子断絶10年” 残された遺産の行方
NEWSポストセブン
2022年に日本ハムの監督に就任した新庄剛志(時事通信フォト)
【プロ野球名物座談会】辛口レジェンドたちがこぞって日本ハム新庄剛志監督をベタ褒め 躍進の理由は、野村克也監督の真似にあり?
NEWSポストセブン
取締役に抜擢した女性とは親密な関係のピクセラ藤岡毅社長
《情実人事か》東証上場企業「ピクセラ」社長が松岡茉優似の女性を取締役に抜擢「親密すぎる関係」を疑う声も
NEWSポストセブン
番組でブレイクするには狭き門
《明石家さんまの声が聞こえない…!》「もう寿命くるやろ」冠番組初の“テロップ対応”も…自身の喉の不調に「辞めなしゃーない」
NEWSポストセブン
『全日本フィギュアスケート選手権』のスペシャルアンバサダーを務めている宇野昌磨(写真/AFLO)
【ドル箱コンテンツが一変】羽生結弦不在で窮地!宇野昌磨が奔走する「全日本フィギュア」の苦境
NEWSポストセブン
訃報から3年が経った神田沙也加さん。元恋人の前山剛久
《前山剛久が語った元恋人・神田沙也加さん》「お墓参りはまだ叶っておりません…」相次ぐ痛烈批判への想い、急死から3年
NEWSポストセブン
女優業にオファーが続々きている沢尻エリカ
沢尻エリカ、眼鏡店経営のワイルド系実業家と破局 一時期は半同棲報道、母にも紹介していた 今後は仕事と丁寧に向き合う日々へ
女性セブン
有村は春子の幼少期を演じた(NHK スクエア)
《オークションサイトに大量出品》有村架純が使用した『あまちゃん』台本が流出、所属事務所は「本人も胸を痛めている」 意外な“出品ルート”も明らかに
NEWSポストセブン
松田いりの氏が新作について語る(撮影/朝岡吾郎)
松田いりの氏、第61回文藝賞受賞作『ハイパーたいくつ』インタビュー「真実は完璧に削ぎ落とされた玉ではなく、もっと過剰でノイジーなものだと僕は思う」
週刊ポスト