NHKの新しい連続テレビ小説『あさが来た』がスタートした。ヒロインの今井あさ(波瑠、少女時代:鈴木梨央)とその姉・今井はつ(宮崎あおい、少女時代:守殿愛生)のお付き・うめを演じるのは友近(42才)だ。『芋たこなんきん』(2006年)に続いて朝ドラ2作目の出演となる友近に、今作に対する意気込みを聞いた。
──ヒロインのお付き役ということで、とても重要な役どころですね。
友近:まず、NHKの朝ドラということでありがたいお仕事で、しかも主役の横にずっとついている役ですし、たしかに大変だなという気持ちはあります。でも、大事な役だから頑張らなあかんと思いすぎるとプレッシャーになってしまうので、「自分なりのうめ」というものを演じていこうと平常心を保ちながらやってますね。
──NHK朝ドラは『芋たこなんきん』に続いて2回目ですが、前回との違いは?
友近:今回の役どころは、1話からレギュラーメンバーに入れていただいているので、この点は前回と違う部分です。単純に出番も多いですし、役どころも重要ですので、「うめという人はどんな人なのか」「この場面ではどんな気持ちでいるのか」なんてことを常に考えながら演じています。
それに、あさちゃんは少女時代と大人時代とで役者さんが変わりますが、うめは私がずっとやっているので、「若いうめ」と「年を取ったうめ」をどう演じ分けていくかということもよく考えていますね。いまは、朝ドラのことを考えている時間が、1日のなかでいちばん長い。丸一日、ずっと考えていることもありますね。
──子供の頃にNHKの朝ドラは見ていましたか?
友近:小中学生のときは、家族やおばあちゃんと朝ごはんを食べながら、『澪つくし』(1985年)や、『チョッちゃん』(1987年)や、『はっさい先生』(1987年)などを見ていました。毎朝、当たり前に流れているものという感覚ですね。
──それが今や出演する側になっている。
友近:NHKのロビーで過去の朝ドラのダイジェストが流れていて、ふと「これに出てるんや、私」と思うと、本当に凄いことをさせてもらっているなって実感しますね。
──『あさが来た』の魅力はどんなところにあると思いますか?
友近:台本読んでいても、すぐ泣けてきたんです。特に姉妹愛。あさとはつが助け合っているところとか。あさの生き方もそうですし、あさを助ける周りの人々もそうですし、うめにしても生涯をかけてあさに尽くしていたり、それぞれの生き方を想像するだけで涙が出てきます。ストーリーもそうなんですが、こういう素敵な人が昔の日本にいたんだな、って感じられることが大きな魅力だと思いますね。
昔の人って、やはり感情を抑えているんですよ。「女性はこんなことを言ってはいけない」って抑えつけられている部分もある。そこを切り開いていくのがあさなんですが、そんな姿を見て「女性でも立ち向かってええんや」「女性でも改革ができるんや」っていうことを気づかせてくれるんです。だからこそ、女性に見てほしい。そして男性にも見ていただいて、「女性でもこんなに革命を起こせる人がいるんだ」っていうことを知ってほしいです。
──ヒロイン・あさのモデルとなっている広岡浅子さんについてはどんな印象をお持ちですか?