放送作家でコラムニストの山田美保子氏が独自の視点で最新芸能ニュースを深掘りする連載「芸能耳年増」。今回は、NHK山形放送局の気象予報士・岡田みはるの号泣騒動に注目する。
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「安心してください! 泣いてませんよ」
とは、今週、複数の“お天気おねえさん”がワイドショーやニュースショーの現場で口にしたジョーク。
もちろん、NHK山形放送局の“号泣気象予報士”こと岡田みはるサンの騒動と、『新語・流行語大賞』でベストテン入りした、とにかく明るい安村サンのギャグとを合体させたフレーズである。
念のため、おさらいしておくと、岡田サンは山形県内の天気予報を話し始めるも、自身のコメントとは異なる地方の中継映像が流れてしまったことで、収拾が付けられなくなり泣き出してしまった…と“発表”された。
ネットではすぐにニュースになり、「局内いじめ」や「プライベートでショックなことがあった」などと一部で騒がれた。
でも、それ以上にこの件を話題にしているのはワイドショーやニュースショーの“現場”だろう。
まず一本として扱ったのは『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)。宮根誠司サンは「気象予報士の方は事前にものすごく準備をしている」ので、準備をしていなかった地域の映像が出てパニックになってしまった…という見立てをしていた。
お天気コーナーではないのに同番組の気象予報士、蓬莱大介サンをMC席に呼び寄せて、生放送で天気予報をすることがいかに難しいかも紹介。岡田サンに気遣いながらの構成となっていた。
「でも、別の映像が出てしまったのは岡田サンの責任ではない」…、おっしゃるとおりだ。岡田サンのミスを誘うためにスタッフが別の映像を出していた…なんてことがあれば大問題だが、そんなことは絶対ありえないと断言できる。出す予定ではなかった映像が出てしまうのは、ディレクターやスイッチャーらがいる“サブ”の責任。反省会で叱られるのも間違いなく彼らである。
宮根サンは、かつてネットで「不仲」を報じられたフロアーディレクターをいじりつつ、「カンペが違うときもある」と、また岡田サンをフォロー。サブからの指示をインカムで聞きつつも、何かを勘違いしたフロアーさんが間違った指示をカンペに書き、MCや演者に見せることもあるし、そもそも、上=サブからの指示が間違っていることもあるというのだ。