SMAPの解散情報が報道されて以来、グループ存続を求めるファンによる動きが活発だ。Change.orgで活動の存続を求める電子署名が始まり、解散阻止を訴えるCD購買運動が広がっている。この運動はシングル「世界で一つだけの花」売上累計300万枚突破を目指すものだが、売れているのはこのCDだけではない。他のアルバムやシングルCD、ライブを収録したDVDの購入も相次いでいる。SMAPファンはなぜ、このような行動をとるのか。
「SMAPがどれだけ多くの人に愛されているか目に見える形にしようとしているんです。ファンの気持ちを少しでも届けるために何かしたいと考えて、CDを買うことにしました。いろんなグループの解散や消滅を見てきたけど、SMAPの場合はメンバーの不仲とか方向性の違いが原因じゃない。それに、もし事務所との関係が悪いままメンバーが離れたら、CDやDVDが買いにくくなるんじゃないかという怖さもあります」(30代の女性ファン)
ジャニーズ事務所は、楽曲や出演した映像、音声などについて独特のポリシーで管理していることが知られている。たとえば、インターネット上に所属タレントの画像を掲載する場合は、コピー不可能な形式に限られている。インターネットでラジオ番組を聴けるradikoにも当初は番組配信を許可せず、現在は放送エリア内に限って配信し、エリア外の番組も聴けるradikoプレミアムには非対応だ。
そして、辞めた人たちにはとても冷たい事務所、というのがファンの共通認識だ。どれほど実績と経験を積み、事務所の興隆に貢献したとしても、まるで存在しなかったかのように扱われることも過去の経験から想像がつく。
「もし円満に事務所を離れられないと、子どもからお年寄りまで口ずさめる大ヒット曲『世界に一つだけの花』もSMAPが歌っていたという事実すらなかったように扱いかねない。イベントやコンサートでジュニアが先輩グループの曲をよく歌うんだけど、これまで円満とはいえない辞め方したグループの曲は一切、歌わせなかったという経緯があるんですよね。だから、テレビでSMAPが歌っていた映像を放送させないとかやると思う」(40代女性ファン)