有名企業の社長を曽祖父に持ち、中高を名門・フェリス女学院で過ごした“お嬢様芸人”として活躍中なのがたかまつなな(22才)だ。現在は慶応義塾大学総合政策学部に在学しながら、東京大学大学院情報学環教育部でも学んでいる彼女に、芸人を志した理由を聞いた。
──東京ガスの社長で東大の名誉教授だった高松豊吉さんがご家族なんですよね?
たかまつ:はい。曽祖父です。でも、うちの一族は経営者としては成功していないんですよ。一流の経営者ってよく貧乏経験があってハングリー精神があるとか聞くじゃないですか。うちはずっと暮らせてしまっていたので。
──どんな幼少期を過ごしていたんですか?
たかまつ:習いごとに明け暮れていましたね。華道、茶道、ピアノ、書道、新体操をやったりしていて、友達とは遊べませんでした。
──自分の家柄を気にしたことがなかったとか?
たかまつ:そうですね。家柄がいいって気づいたのは大人になってからです。芸人の先輩に日高屋に連れて行っていただいて、「こんなに安い食べ物があるのか」とびっくりしたくらいですから。ボランティアかなにか、炊き出し的な感覚なのかと思いました(笑い)。コンビニも、「治安が悪いから」という理由で、子供の頃からずっと行かせてもらえませんでしたし。
──かなり浮世離れした印象ですね…。お勉強はどうだったんですか?
たかまつ:自然に勉強させられていた感じです。だから「サッカー選手になりたい」って言ったときには「野蛮だ」とまで言われました。「女の子がやるものじゃない」「なんのために育てたんだ」と怒られて。両親ともにすごかったです。
──芸人になりたいといったときも相当すごかったのでは?
たかまつ:ものすごく反対されましたね。今でもまだ猛反対中です。雪解けできていません。
──ご両親はどうなってほしかったんでしょうか。