読売テレビの報道番組『かんさい情報ネットten.』(毎週月~金、夕方4時47分~)でメーンキャスターを務める清水健アナウンサー(39才)が、妻・奈緒さん(享年29)との闘病生活を振り返った手記『112日間のママ』(小学館)を出版した。
清水アナと『ten.』のスタイリストだった奈緒さんは2013年5月に結婚し、2014年3月には奈緒さんの妊娠がわかる。しかし、同年4月30日に奈緒さんの乳がんが発覚してしまったのだ。ここで出産を諦めるという選択もあったが、奈緒さんは2014年10月に長男を出産する。ところが、そこから奈緒さんの体は悪化。2015年2月11日、乳がんのため亡くなった──。
この1年、清水アナは、親だけでなく、姉家族、時には奈緒さんの両親、奈緒さんの兄弟家族の手を借り、子育てと仕事に奮闘してきた。
「まさか39才になって親と同居することになるとは思わなかったですし、親も決して若くありません。息子を見てもらうことにどこまで甘えていいのか、申し訳ない気持ちも、葛藤もありました。本当に感謝しています。今までは照れて言えなかったけど、自分の親に“ありがとう”って素直に言えるようになりました。すごく寂しいことなんですが、奈緒がそうしてくれたんだなって思います」(清水アナ)
『ten.』の出演者、スタッフは、みんな奈緒さんが大好きだった。妊娠がわかった時には一緒に喜び、乳がんがわかったときには「なんで、奈緒ちゃんが?」と怒り、悔しさ、悲しみをぶちまけた。ともに闘病を支え、奈緒さんが亡くなったときは、みんな声を出して泣いた。
◆朴一教授、奥野史子さん、赤星憲広さんが清水アナにエール
そんな仲間が、今、清水アナを見守っている。大阪市立大学教授の朴一さんが語る。
「清水くんはまだ立ち直れていない部分もたくさんあるでしょう。でも、番組のなかで同じようなケースを扱う時も多いのですが、逃げることなく、自分の経験なども重ねて、いい意味で同じ境遇の人にこうした方がいいんじゃないかとか、一生懸命に伝えようとしている姿は見ていて教えられることが多いですね」
元女子シンクロナイズドスイミング選手で3人の子供を持つママでもある奥野史子さん(43才)も言う。
「LINEでは、子育ての相談もされますよ。慣れないながらも必死にパパをしていて、最近はベビースイミングにも行っています。いつも“奈緒ならどうするかな?”と言ってるから、奈緒ちゃんの存在を感じながら子育てしているなって思うんです。よくね、“寂しい”とか“しんどい”って言うんですけど、でも本当にネガティブな面は出してこないんです。だから、土日もなく、ずっと動いてる。たぶん、動いてないとどうにかなってしまうと思ってるんじゃないですかね…」