国内

元少年A 直撃取材のたびに住居変えられる潜伏生活の秘密

 事件から18年目となる昨年6月に『絶歌』(太田出版刊)と題する手記を発表した「元少年A」に『週刊文春』(2月18日発売号)が直撃取材した。記者への発言や記者を追いかけ回す様子は、医療少年院での治療を経て2005年に“社会復帰”したAの更生を強く疑わせる内容だった。それに加え、新たな疑問も浮かび上がる。

 Aの「機動的すぎる潜伏生活」に関する疑問だ。

 昨年6月の手記出版以降、最初にAの暮らしに迫ったのは『女性セブン』(2015年7月30日・8月6日号)の報道だった。全国を転々としていたAが2010年から静岡県浜松市で暮らすようになり、手記出版直前の昨年4月に東京都内のマンションに居を移したことを報じた。Aとされる人物への直撃取材も行なっている。

「その後、すぐにAはそのマンションから姿を消し、首都圏で転居を繰り返していたとされます。医療少年院を出てからも居所を常に把握していた当局も、Aの動きを追いかけるのに苦労するようになったようです」(警察関係者)

 前述の週刊文春の記事では、昨年秋以降、神奈川県内のアパートやマンションをAが転々としていたと報じられており、昨年12月から暮らし始めたという東京都内のアパート近くで直撃取材が行なわれた。

 そして、「やはりその直後から、暮らしていたアパートには姿が見えなくなった」(同前)というのである。

 いくらAがメディアの追跡を逃れようとしているとはいえ、ここまで頻繁に住居を変えるのは容易ではない。手記が25万部のベストセラーとなり、数千万円の印税収入があったことを考えれば費用的には可能なのかもしれないが、移る先を探して確保し、荷物をまとめて移動するという作業だけでも、一人でやるには相当な労力が必要になる。なぜそんな芸当が可能なのか。

◆まだ書きたいことがある

 前出の警察関係者はこんな言い方をする。

「名前を変えているので、引っ越しの際に気付かれて物件を借りられなくなることはない。新しい名前で旅券を所有していると見られているから、身分証には困らない。保証人不要のウィークリーマンションも今はいくらでもある。

 ただ、メディアの直撃取材を受けてすぐに姿をくらませられるのは、暮らせる場所があらかじめ複数確保されていると考えるのが自然だろう。協力者がいれば、そうした準備や荷物の移動も難しくはない」

 つまりAに支援者がいるのではないかとみられているのだ。

「Aが暮らしていた部屋に出版関係者が出入りするところが目撃されている。手記の第2弾も計画されているのではないか」(同前)

 本誌は、手記の発行元である太田出版の岡聡・社長にそうした支援の実態があるのか、直撃した。

関連キーワード

関連記事

トピックス

天皇陛下にとって百合子さまは大叔母にあたる(2024年11月、東京・港区。撮影/JMPA)
三笠宮妃百合子さまのご逝去に心を痛められ…天皇皇后両陛下と愛子さまが三笠宮邸を弔問
女性セブン
歌舞伎俳優の中村芝翫と嫁の三田寛子(右写真/産経新聞社)
《中村芝翫が約900日ぶりに自宅に戻る》三田寛子、“夫の愛人”とのバトルに勝利 芝翫は“未練たらたら”でも松竹の激怒が決定打に
女性セブン
胴回りにコルセットを巻いて病院に到着した豊川悦司(2024年11月中旬)
《鎮痛剤も効かないほど…》豊川悦司、腰痛悪化で極秘手術 現在は家族のもとでリハビリ生活「愛娘との時間を充実させたい」父親としての思いも
女性セブン
ストリップ界において老舗
【天満ストリップ摘発】「踊り子のことを大事にしてくれた」劇場で踊っていたストリッパーが語る評判 常連客は「大阪万博前のイジメじゃないか」
NEWSポストセブン
紅白初出場のNumber_i
Number_iが紅白出場「去年は見る側だったので」記者会見で見せた笑顔 “経験者”として現場を盛り上げる
女性セブン
弔問を終え、三笠宮邸をあとにされる美智子さま(2024年11月)
《上皇さまと約束の地へ》美智子さま、寝たきり危機から奇跡の再起 胸中にあるのは38年前に成し遂げられなかった「韓国訪問」へのお気持ちか
女性セブン
野外で下着や胸を露出させる動画を投稿している女性(Xより)
《おっpいを出しちゃう女子大生現る》女性インフルエンサーの相次ぐ下着などの露出投稿、意外と難しい“公然わいせつ”の落とし穴
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告。父・修被告が洗面所で目の当たりにしたものとは
《東リベを何度も見て大泣き》田村瑠奈被告が「一番好きだったアニメキャラ」を父・田村修被告がいきなり説明、その意図は【ススキノ事件公判】
NEWSポストセブン
結婚を発表した高畑充希 と岡田将生
岡田将生&高畑充希の“猛烈スピード婚”の裏側 松坂桃李&戸田恵梨香を見て結婚願望が強くなった岡田「相手は仕事を理解してくれる同業者がいい」
女性セブン
電撃退団が大きな話題を呼んだ畠山氏。再びSNSで大きな話題に(時事通信社)
《大量の本人グッズをメルカリ出品疑惑》ヤクルト電撃退団の畠山和洋氏に「真相」を直撃「出てますよね、僕じゃないです」なかには中村悠平や内川聖一のサイン入りバットも…
NEWSポストセブン
注目集まる愛子さま着用のブローチ(時事通信フォト)
《愛子さま着用のブローチが完売》ミキモトのジュエリーに宿る「上皇后さまから受け継いだ伝統」
週刊ポスト
イギリス人女性はめげずにキャンペーンを続けている(SNSより)
《100人以上の大学生と寝た》「タダで行為できます」過激投稿のイギリス人女性(25)、今度はフィジーに入国するも強制送還へ 同国・副首相が声明を出す事態に発展
NEWSポストセブン