修学旅行は生徒たちの楽しみの一つであり、社会のことを学ぶ重要な機会だ。だが、公立高校の現役校長・森虎雄氏は、「修学旅行には子供たちに“反日”をすり込む様々な罠が仕掛けられている」と警鐘を鳴らす。
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高校生が待ちわびる修学旅行は「反日・自虐教育のメーンイベント」と化す一面があります。公立高校の現役校長である私は、その現場を何度も目撃してきました。
反日修学旅行の担い手は、教職員組合に所属する「組合教員」や、自らも「自虐史観」教育を受けてきたノンポリ教員です。組合教員が特定のイデオロギーに基づく「平和教育」を推進し、国家観のない事なかれ主義のノンポリ教員が追従する構図です。
かつて、反日修学旅行の実践の場は、広島が主流でした。社会科教員だった私は1992年に修学旅行の担当者として生徒たちと広島を訪れ、被爆者の声を聞き、平和記念公園にある資料館を見学しました。
旅行前には日本の戦争加害について教える“平和教育”が行われました。その時、ノンポリ教員が「私は日本人に生まれたことを恥ずかしく思います」と生徒の前で発言したことが忘れられません。こうした自虐史観を育むことこそ、反日教育の大きな目的なのです。
最近は、公立高校の修学旅行先として沖縄が1位になっています。実際にそこでどのような反日教育が行われるかを紹介しましょう。
まず、修学旅行に先立つ「事前学習」として、私の赴任校では「ひめゆり学徒隊」の生存者・Kさんの講演が行われました。
そこでKさんは次のように言いました。
〈日本兵は沖縄県民を守りませんでした。自衛隊だって戦争になったら皆さんを守りませんよ。この学校だってどうなるかわかりません〉
一方的な発言ですが、これは序の口です。数年前、教頭として引率した沖縄への修学旅行では、初日に沖縄戦の戦跡を巡りましたが、最初に驚いたのはバスガイドの解説です。
バスが米軍基地の近くを通ると「基地周辺は騒音と米兵の犯罪に苦しんでいる」「普天間基地がなくならず、沖縄県民が犠牲になっている」など、反日・反米発言を繰り返していました。