「コンプリートして以降、全く連絡を取り合っていなかった知り合いから『あのポケモン、どこにいるの?』って連絡が来るようになって。ここまでの反響は五輪以来かも(笑い)」
そう語るのは、成田童夢(30才)。2006年トリノ五輪スノーボードハーフパイプ日本代表選手で、現在は声優やアニメソングDJなど、オタク系マルチタレントとして活躍中だ。8月17日、成田が『ポケモンGO』の日本で入手可能な142種類をコンプリートしたとブログで報告し、話題となっている。
「最初は嫁のほうがやる気で、『じゃあ一緒にやろうかな』くらいの軽い気持ちで始めたんですが、対抗心が出てきて。のめり込んでいきました」(成田)
それからは、寝る間も惜しんでポケモン探しに没頭。仲間と情報共有し、出現情報をもとにさまざまな場所へ、マネジャーでもある妻と足を運んだ。
「初めて舞浜駅周辺に行ったときは、それまで見たことなかったポケモンがたくさん出てきて驚きました。出現率の低いカブトやオムナイトも、2時間に1回は見たんじゃないかな」(成田)
移動には各自治体のレンタサイクルを利用。タマゴの孵化に重宝したという。
「時速10km以上出すと、アプリのシステム上、移動距離としてカウントされないので、道の端っこをゆっくり走っていました。おかげで総移動距離は300kmを超え、タマゴから多くのポケモンを手に入れました」
各地の公園などでは、『ポケモンGO』をやっている他のユーザーと情報交換することも楽しみのひとつとなった。
そんな成田が最も苦労したのが、141体目に手に入れたラプラスの捕獲だ。台風接近という悪天候の中、妻に背中を押され、目撃情報の多いお台場をレインコートを着て散策した。妻が、その日の様子をこう語る。
「ラプラスの出現周期にはサイクルがあるようで、その日はちょうど“出る日”だったんです。翌日から夫は地方出張だったため、今日しかチャンスはないと覚悟を決めました。無事捕まえたときは心からホッとしましたね」
最後の1体・ベトベトンを捕まえたのはその翌朝のこと。142種類コンプリートを達成した。