本誌・女性セブンが20~70代までの女性600人に聞いたアンケートでは、35才を境に白髪が目立ち始め、実際に白髪染めを始めたのは、「50~54才」という人が多いことがわかる。
また、現在白髪染めをしている割合は、72.3%。さらに、「白髪染めをしている」と回答した人たちの中で、白髪染めを始めた年齢が一番多かったのが、50~54才で21.8%。続いて、40~49才と55~59才が18.0%と多かった。
ただし、白髪染めを始めるまでは人知れず葛藤がある。茨城で自営業を営む浅井優子さん(60才、仮名)もそうだった。
「最後の出産が41才。そのせいか白髪が出てきたのが50才を過ぎてからでした。染めずにいたら52才になった頃にはごま塩状態になってきたんです。友人に“染めないの?”と聞かれれば、“私は自然のままでいいのよ。年をとるのは怖くないから”と答えていたんですが…」
そんな彼女が白髪染めを始めたきっかけは、高校時代の同窓会だった。
「学校一のマドンナだった友人が白髪のロングヘアで現れたんです。美人だから、ある意味すごい迫力があったんですよね。言葉を選ばずに言うと、“鬼ババ”。笑顔は相変わらずかわいいんですけど、顔が整っているだけに、ふと黙った時の顔がすっごく怖くて。こういうのって理屈じゃないじゃない? 私、その翌日には美容院に行きましたよ。顔の造作がいいとか悪いとかじゃなく、印象の問題だってハッとしたんです。それで1回染めたら、これまで何を意地張っていたのかってバカバカしくなっちゃった」
浅井さんのように一度白髪染めを受け入れると、女は解放される。広島県在住の主婦・吉田弓子さん(58才、仮名)が言う。
「不思議なことに、根元に白髪が目立つようになると、“私も年だからさぁ”とか“この年になると”とか、年齢を意識した言葉が増えてくるの。でも白髪染めをすると、年が気にならなくなる。そう思うと、白髪染めって、医療行為に近いかもね。白髪染め禁止令なんか出たら、絶対に病人が増えると思いますもの」