大坂の陣も大詰めとなり、最大のクライマックスを迎えるNHK大河ドラマ『真田丸』。1年2か月の撮影が終わって、どこかホッとした表情を浮かべている主演の堺雅人(43才)に、脚本家の三谷幸喜さんとのやりとりや、これから演じたい役柄などについて聞いた。
――大坂の陣の見どころは?
堺:ぼくは迎え撃つ大坂側なので、徳川方の兵士しか見ていないんですよね。それを踏まえて申し上げると、徳川方の兵士がいいお芝居をされていました。上田市の真田愛に溢れた有志の方がエキストラで参加してくださったのですが、全員徳川の鎧に着替えさせられる、あの屈辱(笑い)。
プロデューサーや助監督が、「一番いい角度で真田丸をご覧になれますから」となだめすかして、突進させていましたね。討ち死にしていく徳川の兵士たちを、ゆっくりご覧になっていただけたらと思います。
兵士のみなさん嬉しかったようで、笑いながら死んでいくので「笑わないでください!」という声も聞こえてきました(笑い)。上田市を始め、いろんな地方自治体から有志の方が来てくださいました。みんなで作った『真田丸』です。
――信繁の人生の中で、1番輝いていたのは大坂の陣?
堺:そうですね。入城してから死ぬまで、たった8か月。そこで真田幸村は有名になったわけです。人生ってそんなもんだなって気もするし、8か月あれば、400年残る何かができるのかもしれない。
――“信繁”と“幸村”は、どう違う?
堺:本名と芸名ですね。“幸村”は戦いのためのコードネームというか、肩書きに近いと思っています。入城してからの幸村は、シンボルとか装置であると思っていたかもしれません。
――兄・信之(大泉洋)とのシーンの印象を教えてください。