この時期、テレビではキー局の特別番組が増えているが、地方の番組にも見逃せないものが多い。そうした番組には最近、ある特徴が見られるという。コラムニストのペリー荻野さんが解説する。
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年末年始は、故郷でのんびりという方も多いと思うが、そんなとき、ふと気になるのが地元のテレビ番組。特に2016年秋以降は地元愛にあふれたユニークなローカル番組が次々スタートしている。そのキーワードは「方言とダジャレ」である。
テレビ神奈川は、土曜日朝9時15分~『中島卓偉のお城へ行こうぜ!せーの、キャッスル!キャッスル!』をスタート。シンガーソングライターの中島が、天守が現存する城から土塁や石垣しか残っていない城までも細かく探訪する。深夜の音楽情報番組のコーナーを発展させたものだが、そもそも音楽番組に城コーナーがあったこと自体がすごい。番組表に載せにくいロングタイトルにもドラマ『猫侍』をヒットさせ、春に『猫のひたいほどワイド』というニッチな(?)番組をスタートさせたテレビ神奈川のハートを感じる。
信越放送になるとタイトル解釈のハードルが上がる。『ずくだせテレビ』(月曜~金曜13時55分~)。てっきり「すぐだせ」かと思ったら、「ずく」とは信州の方言で「やる気、意欲、根気」といった意味だという。ラジオ番組の兄弟番組で、中継場所をラジオの中で募集したりとテレビとラジオの連携もアリ。日替わりコーナーも多く、中で気になるのは、信州の町や村をぶらぶらしながら地域や人の魅力を伝える金曜日の『見なきゃ町村』。
KBS京都で満面の笑みを浮かべていたのは、マッハ文朱だった! マッハがメイン司会を務める番組は「午前に仕入れた旬な情報で、午後はアクティブに街へ飛び出そう!」が合言葉の『おやかまっさん』((月曜~金曜10時30分~)。