「赤福餅」で有名な三重県伊勢市の老舗菓子会社「赤福」が、「菓子博」に合わせて「白い赤福餅」の販売を発表した。いったいどんな菓子なのか。三重出身の大人力コラムニスト・石原壮一郎氏が、郷土愛に燃えて取材した。
* * *
「白い赤福餅が販売される!」――。そんな衝撃のニュースが発表されたのは、1月11日のこと。全国の赤福ファン、お菓子ファンが反射的に腰を浮かせ、「な、なんだって! いつだ、どこで食べられるんだ?」という叫びが日本中に響き渡りました。
三重県伊勢市の「赤福」は1707(宝永4)年創業の超老舗であり、やわらかいお餅をこしあんで包んだ「赤福餅」でおなじみ。お伊勢参りのお土産として別格の存在で、貫録のおいしさは全国に響き渡っています。そんな赤福が310年の歴史で初めて作る、白小豆を使った白あんバージョン。さぞおいしいに違いないし、今すぐにでも食べに行きたくなります。
しかし、もう少し我慢しなければなりません。「白い赤福餅」は、4月21日(金)から5月14日(日)まで、伊勢市で開催される「お伊勢さん菓子博2017」の会場内のおかげ茶屋だけでの限定販売。通常の赤福餅と白い赤福餅の2個セットを紅白に見立てた「赤福餅 祝盆」として、210円(税込)で提供するとか。
ああ、いったいどんな味なのか。もしかして、取材ということで事前に試食をさせてもらえたりとか……と思って「赤福」にお願いしてみましたが、「どうかご容赦くださいませ」とお餅のようにやわらかくお断わりされてしまいました。まあ、まだ試作段階で、実際に作り始めるのは菓子博が始まってからでしょうから、無理な相談ですよね。すいません。
食べるのは無理でも、「白い赤福餅」のことをもっと知りたい!
紅白っていうけど実際は白黒じゃないかと突っ込みたい! などと思いつつ、「赤福」の会長で、「お伊勢さん菓子博2017」実行委員会の委員長でもある濱田典保氏を直撃しました。