名作『月はどっちに出ている』で映画賞を総ナメした翌年、ヘアヌード写真集『RUBY』(1994年・勁文社刊)を出して世間を驚かせたフィリピン人女優、ルビー・モレノさん(51歳)。彼女が同写真集の思い出を振り返る。
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写真集『RUBY』の話がきたのは、1993年に崔洋一監督の映画『月はどっちに出ている』で映画賞を9つ獲った直後でした。
初めからヘアヌードでということだったけど、1991年の宮沢りえさんの『サンタフェ』に刺激されて、ワタシも若い時に綺麗な姿を残しておきたいと思っていたんです。それに、当時かなり借金もあったから、ふたつ返事で「いいよ~」って(笑い)。
撮影は翌1994年の夏、バリ島で3泊4日。泊まったのは豪華なホテルで、部屋にプールがあってビックリ。
ちょうどその時、『笑っていいとも!』(フジテレビ系)のテレフォンショッキングに出ることになって、帰国したその足で新宿アルタに行ったのね。タモリさんが「焼けてるね~」って言うから、「ヘアヌード撮ってきた」って話したら大騒ぎになって。でも、いい宣伝になったよ(笑い)。
その頃本当に忙しくて、テレビのレギュラー3本にドラマや映画の撮影、合間に取材とかでギッシリ。それでもワタシ、フィリピンパブでバイトしていたのね。お店には友だちもいるし、1日3~4時間で3万~5万円。いいお小遣いだったからね(笑い)。
でも、そんな生活していたら睡眠時間もほとんどなくなって、疲れちゃって仕事のドタキャンもたくさんしたよ。崔監督のイベントの仕事をすっぽかして、そのまま成田から何も言わないでフィリピンに帰ったりとか。監督にはその後会ってないけど、会えたら土下座して謝りたい(笑い)。