朝の情報番組『白熱ライブ ビビット』(TBS系)にレギュラー出演している女優の真矢ミキさん。番組内で繰り広げられる多彩な出演者たちによる論戦から、多くのものを得ているという。真矢さんが『ビビット』で感じていることを告白する。
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朝の情報番組『白熱ライブ ビビット』がスタートして、まもなく2年。忘れもしない初回の2015年3月30日。放送が終わった瞬間…確実に寿命を縮めた、と冷や汗を拭いながら、生放送という感触をバックンバックンと心臓でかみしめていた早春。
あれから、時はF1のごとく私の前を猛スピードで過ぎゆき、2年後となった今、そんなテレビ局の12階で放送後にはホッとひと息、ブラックコーヒーなんか頂いているから不思議だ。2年前の私には、ブラックコーヒーなんてとてもとても、胃が痛くて飲めなかった。
とはいえ、まだまだわからないことが山積していることは確かだ。だけど人生の前半戦を芸術に使った頭が、後半戦は情報や知識にも使う頭となり、いうならば遅ればせながらの大学のようで何だか苦楽(くるたの)しい。仕事でなければ早起き一つでさえできない私だから…本当にありがたや、ありがたやなのだ。
そして何と言ってもこの仕事をやっていてよかったこと、それは“異文化交流”。これまでの役者人生だけだったら出会えなかったであろう異分野のかたたちとご一緒できる朝は、何より刺激があり愉しい。同じニュースや事件を見聞きしているのに、コメントは実にさまざま。時折聞けるキャッチャーミットにストライクがバシッ! と音をたてて入るような力ある言葉の豪速球は、まさに毎朝私をビビッとさせてくれる。
そんなかたがたの本来の職業や肩書は、もちろんコメントに影響されているのだが、それとプラスして既婚or未婚、はたまた子供はいるのかいないのか、ご両親は健在か、親は同居or別居かなども大きくコメントの視点を動かしている気がする。もちろん、正解はないのだけれど…。そしてやはり格別なのは、年配のかたの並はずれた丸く大きなお人柄と配慮ある言葉選び。そんな素敵な瞬間を心地よく胸におさめながら私はスタジオに座っている。