◆高価な医薬品であれば効果がある?

 種々雑多なハミガキ剤が並ぶ中で、数は限られているが、歯周病用の「医薬品」もある。価格も1000円超。シニア世代にアピールするパッケージには、「歯茎の腫れ・うみ・痛み・口臭」などの効能が記されている。

 医薬品だから一定の効果は立証されているが、あくまで症状の緩和であり、根本的な解決はできない。さらに、意外な落とし穴もあると歯科医・米畑有理氏(歯の花クリニック・大阪)は注意を促す。

「歯周病用ハミガキ剤の多くには、フッ素が含まれていません。大人虫歯の予防にフッ素は不可欠です。歯周病用でもフッ素配合のものを選ぶか、フッ素配合のハミガキ剤を併用するのがよいでしょう」

 何より、歯周病を治すには、歯科クリニックに行くべきだろう。日本歯周病学会の認定医、または専門医であれば、一定の治療水準を満たしているはずだ。また、歯周病を予防するには、後述する正しいセルフケアと同時に、歯科衛生士の半年に1回程度のメンテナンスを受けるのが効果的だ。

※週刊ポスト2017年4月14日号

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