今年2月、世界的に権威あるイギリスの医学誌『ランセット』に衝撃的な論文が掲載された。
英公立研究大学「インペリアル・カレッジ・ロンドン」と「WHO(世界保健機関)」が世界35か国の寿命などを調査・分析。その結果、2030年に韓国が「世界一の長寿国」になると予測したのだ。男性は84.07歳で、女性は90.82歳だ。
一方、「長寿大国」としてランキングトップに長く君臨してきた日本は女性(88.41歳)が韓国、フランスに追い抜かれ3位。男性(82.75歳)は現在の5位から11位に転落すると予想されている。
韓国では、2010年に国民に塩分を抑えた食生活を呼びかける「減塩キャンペーン」を大々的に展開したり、近年は肥満予防や禁煙を呼びかける官製キャンペーンが繰り返し行なわれたりするなど、国民の健康意識は年々急速に高まっているという。
また、医療制度の「近代化」も寿命の延びを下支えしている。韓国の医療保険制度は日本より約50年遅れて1977年施行。国民皆保険制度が実施されたのは1989年だ。