6月1日、「都民ファーストの会」の代表に小池百合子都知事が就任し、同氏は自民党を離党した。小池氏の政界入りのきっかけはカイロ大学留学時にあると言われるが、そのルーツについて客観的証言はこれまでなかった。ちなみにカイロ大卒業時の小池氏の成績は上から3番目の評価の「グッド」、当時を知る関係者の証言によれば、貧乏生活とは無縁だったという。小池氏が一人の留学生・コイケユリコとしてエジプトですごしていた時代を、国際ジャーナリスト・山田敏弘が解き明かす。(文中敬称略)。
* * *
当時の小池について、詳しく語られない事実がある。彼女がカイロ大に入学した2年後の1974年、21歳の時に3歳年上の日本人留学生と学生結婚していたことだ。エジプトではその前年、1973年10月に第4次中東戦争が勃発していたが、その頃には2人は交際をスタートさせていた。戦争の食料不足で、部屋でナツメヤシと日本茶だけで一緒に数日過ごしたこともあったようだ。
本人の過去の説明によると、プロポーズをしたのは小池のほうだった。
小池が当時「仙人」と仰いでいた日本人初のカイロ大学卒業生、小笠原良治・大東文化大学名誉教授は、新婚生活を送る小池宅を訪れたことがあった。
「私が大学を卒業した後にカイロの彼女の一軒家を訪れた時、カイロ大学に通っていた旦那さんとも会いました。小池さんと違い彼は大学生活に苦しんでいるようでした。『先生は卒業して羨ましいな』と何度も言われたのを記憶しています」