毎年夏に琵琶湖で行われる人力飛行機による大会『鳥人間コンテスト』(8月23日放送・日本テレビ系)。今年で40回を迎え、根強いファンを持つこのコンテストは、土屋太鳳主演で映画化され、ますます注目度が高まっている。以前から熱烈ファンというコラムニストのペリー荻野さんがその魅力について分析する。
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夏と言えば、鳥人間の季節! というわけで、『鳥人間コンテスト2017』である。かくいうペリーも、このコンテストの原点ともいえる『びっくり日本新記録』で、「自作飛行機で本気で空を飛ぼうとする」出場者の情熱にびっくり仰天して以来、熱烈ファンになったひとり。現地に泊まりがけで取材に行ったこともある。
今年は、記念すべき40回大会にして、この番組から生まれた映画『トリガール』も公開。そこで改めて「これはただならぬ番組だ」と感じた事も経験も含めて、日本が生んだすげー番組、『鳥人間コンテスト』について書いてみたい。
現在は「滑空機部門」「人力プロペラ機部門」の二部門で競われるが、そもそもこのコンテストの面白さは人力で人はどれだけ空を飛べるかを競うというとてつもなくシンプルなところにある。でっかい機体を飛ばし続ける人力の限界をどれだけ引き延ばせるか、各チームは機体に工夫を凝らし、パイロットを養成し、風を読む。
『トリガール』では、見渡す限りメガネ男子に囲まれて「眼鏡市場かっ!!」と絶叫していた理系大学1年生(1浪で20歳)の鳥山ゆきな(土屋太鳳)が二枚目先輩パイロット(高杉真宙)にスカウトされ、毒舌男の相棒(間宮祥太朗)とともにパイロットを目指す姿が描かれる。連日、ウッキーッとなりながら自転車で走りに走って体を鍛え上げ、太らないように食事も制限。半端な気持ちではパイロットにはなれないのである。