テロップが見えなくなったと感じたら?
病気の早期発見を可能にする最新医療検査がさまざま登場しているが、自分に必要な検査が何かを見定めるには、「自分の体から発せられるサインに耳をかたむけること」が必要である。
例えば、日本人の失明原因1位である緑内障に罹ると、徐々に視野が欠け、失った視野は回復しない。初期の自覚症状がほぼないため、気づいた時は末期というケースが多い。
「緑内障を早期発見するカギは日常生活にあります。『テレビのテロップがフッと見えなくなった』『光を眩しく感じるようになった』『新聞がチラついて読みづらくなった』という人は、緑内障で視神経が圧迫されている可能性があります」(二本松眼科病院の平松類医師)
元会社役員のAさん(73)は、リタイア直後の60代中盤頃から見え方に異変が現われ始めたという。
「本当は白や黄色のはずの電球や街灯の明かりが、虹色に見えるようになったんです。ゴルフのラウンド中にも、左右に曲がった球がフッと消えてしまうことが増えて、よくボールをなくすようになりました」
これらの症状を覚えた場合、視神経を3次元で撮影する最新鋭の「OCT検査」を受けると良いという。