大崎洋会長(66才)や岡本昭彦社長(52才)は、なぜ辞めないのか──。吉本興業の問題がここまで大炎上すると、今ではそれが最大の疑問になっている。
岡本社長は、あの5時間半の会見で、「なぜ辞めないのか。社長を続けないとできないことは何か」と質問され、答えに窮した。やっと絞り出した言葉は、「みんなに後で聞いときます」だった。
辞められない理由を、なぜはっきり言えないのか。何か言えない事情でもあるのか。実は、そこに潜む「深い闇」こそ、今回の吉本問題の核心なのだ。
岡本社長会見後のことだ。大崎会長は、意外な人物と会っていたのではないかといわれている。安倍政権の最重要閣僚である菅義偉官房長官(70才)だ。当代一の“権力者”が、渦中の人と何を話したのか。
「一連の吉本騒動について、極秘のヒアリングをしたようなんです。(菅事務所は会談を否定)菅さんは吉本興業に怒り心頭だそうですよ。“こんな大切な時期に大変なことをしてくれたな”と」(自民党関係者)
こんな大切な時期に──その菅氏の恨み節は、たとえば、こんな場面でわかるはずだ。
対米関係を重視する安倍政権にとって、沖縄県の辺野古基地移設は最重要課題である。辺野古湾への強引な埋め立てばかりが注目されるなか、安倍首相が地元の反感の目先を変えるために持ち出したのが、“夢が膨らむような普天間基地跡地の再利用計画”だった。
『フライデー』が最初に「闇営業」問題を報じた2週間後の6月20日、「基地跡地の未来に関する懇談会」の初会合が行われた。会合には、渦中の大崎会長が出席し、こうぶち上げたという。
「(沖縄を)エンターテイメントやスポーツで世界一の島にする」
前出の自民党関係者が言う。
「大崎会長は、安倍総理のブレーンとなって、沖縄の基地移設反対の県民感情を“目くらまし”しようとした。安倍政権の沖縄政策の“先兵”として動いたわけです。吉本は、すでに日本の対米外交にまでかかわるような“国家的存在”になっている。それなのに、反社会的勢力との訣別をするどころか、その企業体質そのものが“ブラック”。それでは、総理や菅官房長官が怒るのも、無理はありませんよ」