合コンで大事なのはつかみ。第一印象を悪くしてしまうと、そこから女性のハートをゲットするのは難しい。“合コンシェルジュ”絵音さん(28)への第3回インタビューでは、女性に好印象を与える方法、そして気遣いの極意を聞いた。
――まず頭を悩ませるのは店選び。女性はどういう店を好むのでしょうか。
絵音:さすがに女性たちもこの不況で何万円もかかるようなレストランは求めません。逆に価格はチェーン店の居酒屋並みにリーズナブルでも何かコンセプトがあるといいと思います。女性はイタリアンを好みますが、たとえば“ピザは窯で焼いている”とかパッと目をひくようなウリがあるお店だと“すごーい”と喜ばれる。
ここの野菜は契約農家から直接仕入れているというのもいいですね。こういうコンセプトがしっかりしたお店を選ぶ男性はグーンと評価が高くなります。
――自己紹介で気をつけることは?
絵音:自分のスペックは隠さずにシンプルに話すこと。例えばどんな仕事をしていて、年齢はいくつで、どこに住んでいるのかなど最低限のことを話せばいいと思います。なかには経営者なのに“フリーターです”などとわざとミステリアスな感じを出す人がいますが、まったく意味ありません。
――何かNGワードはありますか?
絵音:好みの女性の話をするときに、そこに参加している女性たちのひとりでも当てはまらないタイプをいうのはダメですね。たとえば身長160cm以下、年齢は30才以下がいいなというと、それに当てはまらない女性は“私ダメじゃん”と興ざめしてしまい、“許容範囲の狭い男”と評価も下がってしまいます。
あとはみんなの前で“彼氏いるの?”と聞くことですね。なかには彼氏がいても合コンに来ている女性がいますが、もしかしたらうまくいっていないかもしれない。それに合コンに来ている相手にみんなの前で“彼氏いるの?”と聞いて、“います”とは答えづらいでしょう。彼氏いるんだったら、合コンに来るなって話ですから。もし聞くとしたら、二次会でふたりきりでいい雰囲気になってからですね。そうすると女性側も“私とのことを考えてくれているのかな?”って思って好意的に感じ取りますから。
――つかみトークで成功するにはどうしたらいいんでしょうか?
絵音:女性は自分の話を聞いてほしい生き物なので、とにかく質問をすること。男性はつい自分のことをよく見せようとうんちくを語ったり、仕事のことなどアピールしがちですが、あまり自分のことを話しすぎると女性からすると“自分ばっかりしゃべって…”とうんざりしてしまいます。それよりも相手に質問して、ほめることが大事ですね。
――効果的なほめ方はありますか?
絵音:できるだけディテールをほめるといいですね。たとえば“今日のスカーフとシャツのコーディネート素敵ですね”とか“髪がきれいですね”と目についたものをとにかくほめる。ほめられて悪い気がする女性はいませんから。
――ほめるだけでいいんですか?
絵音:そのあと、“僕もこういうデザインのスカーフ好きんなんだよね”と付け加えると、女性はいってくれた相手に共感を覚え、心を許し始めます。この時、全員をほめるのではなく、気にいった相手にターゲットをしぼったほうが効果的です。女性は“自分だけがほめられた”ことを喜びますから。
――あと、自己PRでいっておいたほうがいいことは?
絵音:もし結婚を意識しているなら、“ぼく、婚活中です”とストレートにいったほうが効果的。最近では、女性が結婚相手を探しに合コンに来ている場合も多いので、婚活というとそれまで興味がなかった男性でも意識されるようになります。
――婚活というとガツガツしている印象になりませんか?
絵音:女性が婚活しているというと確かに“がっついている”印象を持たれがちですね。というのも合コンにきている男性のほとんどは結婚などを意識しているわけではなく、ただ楽しく遊びたいと思ってるわけですからね。そんな中で婚活中の男性がいると“この人は結婚を意識しているんだ”と女性のハンター精神に火がつきます。
――男性が既婚者で合コンに参加するのは女性にとってどうなんでしょうか。
絵音:最初に自分が既婚者であることをカミングアウトするべきですね。既婚者であることを隠すことは合コンにおいて百害あって一利なし。既婚者には独身男性にない余裕やしっかりとした印象があり、それがかえって女性に安心感を与えてモテるケースも。結婚していることを隠して女性と付き合い、あとでそれがばれてトラブルになるほどやっかいなことはありません。既婚者であることを明かし、相談役に徹底するなど大人の余裕を見せてください。
【絵音(えのん)】
28才。元グラビアアイドルで現在は合コンシェルジュとして活動。5年で2000回以上の合コンを経験し、2009年に合コンをキーワードにした総合ビジネス事業「ビッグリボン」を設立。現在、サイト「恋愛jp」 (http://ren-ai.jp/)の運営や合コンパーティなどを展開。オフィシャルブログ「ENON’S BAR」http://ameblo.jp/enon0820/
撮影■浅野剛