2000回以上も合コンを経験した“合コンシェルジュ”の絵音さん(28)。これまで様々なジャンルの業種の相手と、合コンを繰り広げ、時にはビックリ仰天するような相手とも遭遇したという。最終回となる第5回インタビューでは、彼女が出会った意外な相手との合コンについて明かしてもらった。
――これまでどんな相手としましたか?
絵音:業種は幅広いですね。逆に合コンをしなかった業種を探すのが難しいくらい。
――芸能人相手は?
絵音:もちろん。お笑い芸人から俳優さんまで一通り。お笑い芸人さんは冠番組を何本も持っているかたや、漫才大会やコントコンテストで優勝経験のあるかたなど…。芸人さんは基本、トークも面白いですし、一緒にいて飽きることはありませんでした。
だいたいお笑い芸人って有名な人同士が来るか、有名な人が無名の後輩を連れてくるというパターンが多いんです。自分たちは合コンしていることをテレビでもネタにしている人も多いので、あまりコソコソせず、元気いっぱい騒いで場を盛り上げていましたね。俳優さんはテレビ局のスタッフに連れてこられるパターンが多かったんですが、普段からちやほやされているのか、ちょっと気取ってお酒を飲んでいましたね。私たちも騒いじゃいけないと思ってそっとしておきましたが。
――プロ野球選手とは?
絵音:ほぼ全球団の選手と合コンしてると思います。新聞やテレビで活躍が連日報道されるような選手とも楽しく飲みましたね。野球選手は縦社会なのか、後輩は先輩のいうことに絶対的なんです。たとえば先輩が飲んでいる間、後輩も一緒になって飲んでいなきゃいけないとか。あとは本当にお酒をよく飲みます。数人しかいないのにワイン、シャンパン、ウィスキーなどが何十本も空くぐらい(笑い)。
――有名人合コンも最近は変わったんですか?
絵音:最近はツイッターで合コンの状況が実況されてしまう恐れがあるので、皆さん慎重ですね。泥酔したり、女の子をしつこく口説いたりしているところをツイッターでつぶやかれるとイメージダウンにもなりかねないですから。おとなしくお酒を飲むようになったと嘆いているタレントさんもいるようですよ。
――ほかに印象的だった合コンは?
絵音:AV男優のかたとも合コンしましたね。そのときは3人のうち2人がAV男優だったんすが、彼らも仕事帰りに来るわけですよ。そしたら、テーブルにつくなり、“さっきも女の子、潮吹かせてきてさぁ”とさらりといったりするんですよ。
――さすがAV男優ですね。
絵音:それが普通の会社員が“さっき、上司に呼びとめられてさぁ”と同じぐらいさらりというので、こちらもどう返していいのかわからず(笑い)。合コンで下ネタ話で盛り上がるのはよくあるケースですが、彼らの場合、ビジネストークなのかそれとも下ネタトークだったのか…。
でもその後の会話はいたって普通でしたね。AV男優の中にもセックスはビジネスとして考えている人もいれば、仕事でも私生活でも絶倫っていう人の両方がいるみたいですが、いずれも乱れることなく、下ネタやセクハラまがいの行為で女性を不快にさせることもなく、いたってまじめでした。
――意外な業種との合コンは?
絵音:お寺の住職さんっていうのがありましたね。住職ってストイックなイメージがありますが、その逆で肉食系。お酒もすごく飲むし羽振りもよく、積極的に口説いてくる。どうも住職の世界って跡継ぎを残さなくてはいけないので、合コンも婚活の場みたいなんですよね。適度にエッチな話もしてくるし、お坊さんも人間なんだなあって思いましたね。
あと、探偵とも合コンしました。彼らは男女の素行を熟知しているので、すぐに浮気していることを見破るんですって。“男性がマメになると100%浮気している”など男性の浮気の素行内容を話してくれたときは、“この人と付き合うと何でも見破られそう”と。
――ほかに、この業種との合コンは引いた!というのはありましたか?
絵音:会計士の人たちはお金に細かいんだなって思って、引いた記憶が。きっちりと小銭単位まで割り勘されたときは、“お金にうるさそうだな”と。割り勘が悪いわけではないんですが、男性が少し多めに支払ったほうがスマートに見えますよね。
その点はバブルで遊びを知っているアラフォー男性はスマート。女性に支払いはさせないし、もてなし方も上手で、口説きも積極的。若い女性をアラフォー男性にもっていかれないためには、女性を大事にしてなおかつ、積極的に口説きましょう。合コンは肉食が制するんですよ。
【絵音(えのん)】
28才。元グラビアアイドルで現在は合コンシェルジュとして活動。5年で2000回以上の合コンを経験し、2009年に合コンをキーワードにした総合ビジネス事業「ビッグリボン」を設立。現在、サイト「恋愛jp」 (http://ren-ai.jp/)の運営や合コンパーティなどを展開。オフィシャルブログ「ENON’S BAR」http://ameblo.jp/enon0820/
撮影■浅野剛