かつては敷居の高かった金融投資だが、少額で始められるFXの登場で、投資は一般的なものになった。世界の金融市場でも注目されているのは、主婦を中心とした日本人女性やサラリーマンといった個人投資家が、昼休みなどに一斉に売買を行なうことで相場を左右する動き――そうした小口個人投資家たちを総称して「ミセスワタナベ」と名付けられるほど、相場を動かす勢力のひとつになっている。
こうしたミセスワタナベたちの中で、一部コアなファンを集めつつあるのが「みんなの株式」(通称:みんかぶ)や「みんなの外為」(通称:みんため)のプロデューサー・川島寛貴氏。軽妙でわかりやすいしゃべりに加え、さわやかなイケメンぶりは、たとえるなら“FX界の川越シェフ”といった印象だ。川島氏の人気の秘密を探るべく、彼が毎回登壇しているFXプライムの個人投資家向け人気イベント「雇用統計NIGHT」の第6弾となる「雇用統計NIGHT in大阪」が4月6日に開催されたので取材を行なった。
ちなみに「雇用統計NIGHT」は今回、第6弾にして東京以外では初の開催ということで、大阪だけでなく兵庫・京都・滋賀・奈良といった関西圏はもちろん、石川県からの参加者も。
会場内ではビュッフェ形式で食事を提供、ビギナーにもわかりやすい解説、為替予想的中者はプレゼントがもらえる「円高・円安予想クイズ抽選会」など、こうしたセミナーやイベントの中ではエンターテイメント性があり、参加者との掛け合いを見ていると、金融という“お堅い”テーマを忘れるくらい雰囲気が柔らかい。
参加者は「バブル以前から、為替相場をやっている」というベテラントレーダーもいれば、「まだ始めたばかりです」という初心者まで幅広く、リピーターだという女性参加者は「こうやって食事を楽しみながら話を聞ける、わかりやすくて、おもしろいFXイベントって他にはない」とコメント。会場は早い時間から参加者が集まり、隣り合った人同士で情報交換するなど、イベント開始前から楽しむ人の姿が目立った。そんななか、川島氏に話を聞いた。
――“FX界の川越シェフ”といった印象を持っているのですが、ご自身はそういった評価をどう思われますか?
「川越さんはきちんと修業されて、お店を持って、メディアに出られている。でも僕の場合はみなさんと同じくお店で食べる側の人間で、お料理を味わって出ている立場なので、むしろ……彦麻呂さんじゃないでしょうか?(笑)
FXをはじめて4~5年、2011年度はプラスになりましたが、前年はマイナスだった。みなさんと一緒に勉強して、まだまだ育ててもらっている感じです。成長するなかで、そろそろ“味付け”に手出しできるレベルになってきたかな? なりたいな……というのが今の段階ですね」
そう川島氏の魅力のひとつは、実は“結構負けちゃっている”ところ。カリスマトレーダーやアナリストといった見上げる存在ではなく、一般のユーザーと同じように迷ったり、悩んだり、失敗もしているところに、親近感を感じる人が多い。
――女性のファン層が多いんじゃないですか?
「どうなんですかねぇ?(笑)FXプライムの『投資女子会』などにも出させてもらっていますが、女性は堅実に取引きする方が多いし、着実に成長される人が多いですね。
それにTwitterやSNSなどでのやり取りでも、すごく直球で『今、買いですか?』とか、素直に質問される。“迷っている、僕に聞くの?”っていうのはあるんですけど(笑)、そういうストレートなところを見ていて、“早く成長するんだろうなぁ”と感心します」
若干かわされた感もあるが、女性参加者の中には川島氏の“追っかけ”的な人もちらほら。こうしたイベントに初めて参加したという25才のOLも、「イケメンだし、話がおもしろくて……またお話を聞いてみたいですね」と、今回も新たなファンを獲得したようだ。