好感度の高い男性の条件として“清潔感”を挙げる人は多いだろう。しかし一口に“清潔感”といっても、“毎日お風呂に入っている・清潔な服を着ている”イコール「○○さんは清潔感がある」という評価になることは難しい。清潔であることは大きなポイントだが、“清潔感”に繋げるには何が足りないのか?
「恋人にしたい有名人ランキング」「なりたい顔ランキング」など各ランキングで1位を獲得している向井理や福山雅治を筆頭に、最近の人気男性タレントは肌のきれいな男性が多い。また周囲の一般男性を観察してみると、肌がきれいに見える男性は“清潔感”を感じさせる要素があるようだ。
男性美容研究家・藤村岳氏に、“これまで肌の手入れなんて、したことない”というビギナー男性にもわかりやすい、肌ケアについて聞いた。
「まず大切なのは、洗顔と保湿です。皮脂やテカりを気にする男性は、どうしてもサッパリ感を求めがちです。スーパー銭湯などで見かけるのですが、ナイロンのアカすりで身体だけでなく、顔までゴシゴシ洗ってしまっている年配の人も。鍋の焦げつきをこそげ落とすかのように洗っている状態で、横から声をかけて洗顔方法をアドバイスしたくなりますね(笑)。
40代以上の傾向のようですが、肌からのSOSサインであるツッパリ感を“サッパリ”と勘違いしている人が本当に多い。ただでさえ男性はシェービングで乾きやすいのに、スクラブ入りの洗顔料を多用するなど、潤いを奪うばかりなので肌の老化を早めてしまいます」(藤村氏)
■男性の肌にも潤いが大事
男性・女性に関係なく、肌の清潔を保ち、皮脂を抑えることは大切だが、適度な油分と潤いは肌をきれいに保つために必要な要素。女性は重視しているものの、男性には保湿の概念が薄く、昨今急速に増えている男性用スキンケアアイテムだが、昔も今も“スッキリ・サッパリ”が多い。
「肌がツッパる状態は、洗いすぎです。私のカウンセリングを受けている男性に洗顔の指導をすると、最初は『これで洗えているの?』とおっしゃるんですが、続けてもらっているうちに『この方が、肌が気持ちいいことがわかってきた』となります。
乳液やクリームをつけた後“しっとり・もっちり”と女性が感じるところで、男性はつけた直後の触感から、“ベタベタしている”と敬遠してしまう。これは“スッキリ・サッパリ”を善しとする意識が刷り込まれてしまっているせいです。つけてから時間が経ってもベタつきを感じる時は、あぶらとり紙ではなくティッシュなどで軽く押さえれば、適度な油分(ゆぶん)と潤いを残せますよ」(藤村氏)
では実際に肌ケアをしている男性は、どんな人だろうか? 男性用コスメを販売するザスインターナショナルが、同社の商品を使っているユーザー50人にアンケートを実施。基本的なプロフィールを見てみると、若い世代が多いイメージに反して、約半数の24人が30~44歳という中堅世代、50代が5人、65歳以上も3人など、いわゆる“働き盛りの男性”がボリュームゾーンになっている。