任期わずか1年で突然降板し、「政権投げ出し」批判を受けてから5年3か月。安倍晋三氏(58才)が首相への返り咲きを果たし、2012年12月26日に政権が発足した。「アッキー」の愛称で親しまれ、首相夫人らしからぬ(?)気さくな人柄で注目を浴びた昭恵さん(50才)にとっても、2度目のファーストレディーとなる。「反原発」などで夫とはちょっと違った立場を取るなど、またまた注目の的になりそうだ。その昭恵さんは今、何を思うのか? 作家の大下英治氏が聞いた。
――2度目のファーストレディーになる心境はどんなものですか?
「前回は、何もわからない状態で、“もう、どうしよう”という感じでしたけど、今回はある程度やることがわかっているので。そういう意味では、ちょっと落ち着いてはいられるかな。わかっているだけに重圧みたいなものも感じていますけど、逆に、今度は少しはやりたいことができるかなって気がしています」
――ファーストレディーとして、やりたいことは?
「なるべく主人が行けないようなところに行くことですね。主人はすごく制約されて、会える人も行けるところも限定されてくる。でも私は、前回と同じだとしたらSPもつかないですし、かなり自由がきくので。時間的余裕があれば全国いろんなところを回りたいと思っています」
――ご主人はそれに対して何か言っていますか?
「主人は私にあんまり大暴れしてもらっても困ると思ってるみたいで、“よく考えてくれよ”って言いますけど(笑い)。そんなに突飛なことをするつもりはないので。光が当たらないところに私が行くことによって、光を当てていきたいとは思ってます。例えば被災地は回っていきたいですし、東京の山谷や大阪の釜ヶ崎などを夜回りして、施設でご飯を作ってあげたりとかしたいと思っていて」
――山谷や釜ヶ崎というのは、日雇い労働者が集まる寄せ場ですね。そんなファーストレディーは今までいませんでした。
「そうですね。そうやって私がさまざまなところに行くことで、主人に見てもらいたい、行ってもらいたいっていう場所が出てくるかもしれない。私の周りには主人の政策に共感できないという人たちもいるので、そういう声も主人に届けたいなと思っています」
――それもやはり、SPなどをつけずに行くんですか?
「友達などと一緒に行きます。帽子などをかぶっていけば、誰だかわからないじゃないですか。釜ヶ崎には前回のときも行ってるんですが、私が歩いていると、1人でフラフラしてるおっちゃんに『おう、見たことのある顔やな』って声をかけられて。私たちが『あっ、まずい』と思って固まったら、『おお、女子アナやないか』とか言われて。“私、女子アナに間違えられちゃった、ラッキー”みたいな感じで、すごい喜んじゃって(笑い)」
※女性セブン2013年1月24日号