4月5日に放送された『探偵!ナイトスクープ』(朝日放送)のあるエピソードが話題となっている。それは、奈良県に住む18歳の青年からの依頼で、内容は次のようなものだった。
「僕は物心がついてから両親の会話を聞いたことがありません。59歳の父は僕たち子供には普通にしゃべるのに、母とは一言もしゃべろうとしないのです。理由はわかりません。このままでは熟年離婚なんてことにもなりかねません。父がしゃべらない理由を解明していただき、できることなら夫婦仲良く会話する姿を見てみたいです」
カンニング竹山が調査を始めると、依頼主と2人の姉、そして当事者である両親への聞き取りにより、両親が会話をしていない期間は「23年間」にもおよぶことが判明。隠し撮りした家庭内の映像では、父は子供たちには笑顔で話しかけるものの、母が何を話しかけても完全に無言を貫き、やり取りはすべて一方通行だった。
竹山に23年間話さなかった理由を聞かれた父親は、観念したように告白した。
「原因といわれると……子供が生まれるとなんか子供中心の、まぁ家内がそういう生活になって、私はなんかほったらかしになったんですね。で、まぁ若かったせいもあるし、なんか拗ねたみたいな感じで……引っ込みがつかなくなって」
23年間も会話しなかった理由は、なんと、ただ「拗ねた」だけだったのである。これにはレポーターの竹山も、「お父さん、マジですか!」と驚愕の様子。さらに、「しゃべりたいという気持ちはあるんですか」と問われると、気まずそうに「……はい」と頷くのだった。
そして、「私はお父さんと会話したいと思っています。奈良公園で待ってるんで来てくれますか?」というVTRでの母親の呼びかけに応じ、2人が出会った頃にデートしていたという公園で「再会話」することになった。