3月に長野刑務所を仮出所し、11月10日に刑期満了をむかえた堀江貴文氏(41)が出所後初めて書き下ろした本『ゼロ なにもない自分に小さなイチを足していく』(ダイヤモンド社)が発売1週間で17万部を超えるヒットとなっている。だが、この男の目標はあくまで100万部。周りの雰囲気をよくして、僕を妬む気持ちもなくしたいというホリエモンの心境の変化について、プロインタビュアー・吉田豪氏が聞いた。
──周りの雰囲気をよくするところから変えようとしてるんですか!
堀江:そこから変えようとしてるんです。僕自身は他人をうらやましいなとは思うけど、うらやましいから頑張ってこの人みたいになろうとしてやってきたし、足を引っ張ってやろうとか思ったことがないから、みんなもそうだと思ってたら全然そんなことなくて。恨んだりとか過去のことをずっと引きずったりとかする人が多いので嫌なんです。
──最近の、みのもんたバッシングもそうですよね。
堀江:みのさんに対して、「やっとこいつも馬脚を現したな、ざまあみろ」みたいな感じで袋だたきじゃないですか。それはまあ自業自得だけど、あんまりよくないことですよね。僕もそういうフワッとしたイメージで見られることをこれまでは容認しなければいけなくて。だから、僕もフワッとしたいいイメージをつくっていかないとダメなんだってことに気付いたんです。
要は僕の言ってることより細木数子さんの占いを信じたりする人たちなわけじゃないですか。アポロは月に行ってないとか、真面目に信じちゃう人たちなので、ガチ議論になったりするから。
──今回の本は、そっち側に歩み寄ったわけですね。
堀江:いままではわかるヤツだけわかればいいみたいな感じのスタンスで書いてたのを、わかろうとしない人たちにわかってもらうためにはどうすればいいのか考えて、自分をさらけ出さないといけないのがよくわかったわけですよ。みんな僕の童貞だったころとかを知らないので。それって男にとって一番の関心事じゃないですか。仕事で成功するとかよりも大事なことで、そこを前提にしてないと話にならないですよね。