滋賀県で一つの悲劇がおこった。女子中学生(14)による飛び降り自殺。大手メディアは、ほとんど報道しないが、少女はネットで自殺を予告、さらに飛び降り映像を動画配信サイトで生中継していた。
iPhoneで撮影された7分25分の映像には、“生の痕跡”が残されている。なぜ少女は自ら命を絶ち、その映像を公開したのか。彼女の同級生の一人は、声を詰まらせながら語った。
「大人しい感じの子だけど、イジメられていたなんて話は聞いたことがありません。友達もいましたよ。成績もよくて、市内でも有名な進学塾に通っていた」
取材で聞こえてくる少女の印象は「真面目」「大人しい」といったもの。だが、同級生の誰も、少女が棲むもう一つの世界を知らなかった。実は彼女、ネット上では有名な女子中学生だったようだ。ネットに詳しいジャーナリストが語る。
「彼女は動画サイトを使って、自宅で生動画を配信していたんです。IT機器が進化したこの時代、撮影機材がなくてもiPhoneさえあれば生中継は簡単です。
当初は彼女はピアノを弾いたり、歌ったりといった映像を生で配信していたようですが、そこに集った大人たちが求めたのは未成年の“性”でした。視聴者はネット上で彼女にメッセージを送ることができるんですが、卑猥な行為を求める書き込みも多かったようです。
その要望に応え、彼女も性的な言動を配信することがありました。顔はマスクで隠していたようですが、生放送には常時1000人ほどの視聴者が集まっていたようです」
少女はネット上に生きる世界を得た。次に紹介するのは全てここ1か月以内のツイートである。
<芸能人気分がここまで簡単にできると芸能人ていなくなるんじゃね?>
だが、その時ネットの闇に足を踏み入れていたことを少女は知らない。
厚労省の調査では中高生の約1割がネット依存症の疑いが強く、1日5時間以上使用しているという。彼女が現実から離れ、ネットに依存していく様が次のツイートから読み取れる。
<完全に依存してる、ぼーっとしてて頭の中でずっと人と話してるんだけど!!(ネット配信しないと)二日も持たない>
パソコンやスマホに依存する娘を見て、親が心配したのだろう。
<パソコンとiPhoneは取り上げられました>
が、彼女はネット接続が可能なゲーム機を使ってネット世界との接点を保っていたようだ。