女子アナは若くて可愛いほうがいい──。当たり前のように「女子アナ30歳定年説」が叫ばれていた時代、それはテレビ界の常識だった。しかし今、この通説が変わろうとしている。アイドル然とした「可愛いだけ」の若手アナは仕事がなくなり、結婚・出産を経てテレビ局に復職した「子持ち女子アナ」たちの出番がドンドン増えているのである。育児もあって仕事との両立が大変──なはずの彼女たちがなぜ引く手あまたなのか。日本テレビ・鈴江奈々アナのケースから真相を追った。
日本テレビが早くも新年の改編に向けて動き出している。目玉は、夕方の『news every.』。これまで5時前スタートの2時間番組だったが、月~木曜は3時50分開始の3時間番組に生まれ変わる。
「テレ朝の『スーパーJチャンネル』と激しい首位争いを演じているが、テレ朝には4時からドラマ『相棒』の再放送というキラーコンテンツがあるので厳しい戦いになっていた。そこでスタート時間を1時間早め、勝負に出る。この4時台の担当に決まったのが、鈴江奈々アナ(33)なんです」(日テレ社員)
しかし鈴江アナは今年7月、第1子を出産したばかり。産後半年経たずに、手のかかる乳飲み子の育児と帯番組が両立できるのか。
「本人も“そんなの無理です!”と難色を示したらしい。それでも上層部が“どうか頼む”と懇願した。そのため、“なるべく負担がかからないように”と、4~5時の1時間のみというイレギュラーな出演となった」(前出・日テレ社員)
鈴江には「視聴率低調の『NEWS ZERO』からもオファーがあった」(前出・日テレ社員)という。彼女は、なぜこれほど重宝されるのか。日テレの情報番組スタッフがいう。
「スキャンダルとは無縁、浮ついたイメージもなくアナウンス能力抜群の鈴江アナへの信頼は大きい。ただし、それだけじゃない。主婦がメイン視聴層となる夕方のニュースは“若い女子アナより子持ちの人妻アナのほうがウケがいい”と信じているスタッフが多いんです。