実際に徳田は、徳洲会グループを拡大させる中で、故郷・奄美をはじめとする離島や僻地に総合病院を相次いで打ち立ててきた。政界に進出したのも、病院建設計画に医師会や政界、関連自治体から横槍を入れられることが多かったためであり、徳田に言わせれば、閉鎖的な日本の医療体制を変革するためには政治的パワーが必要だと考えたからだった。
 
 そんな徳田が2002年ごろ、ALS(筋萎縮性側索硬化症)を発症した。ALSとは、意識や感覚はまったく正常なのに、体中の筋力が徐々に失われていく難病である。病状が進行して全身不随になった患者は、唯一残される眼球の動きで外部に意思を伝えるしかない。そんな状況に陥りながらも、徳田はグループ経営の指揮を執りつづけていた。

「徳洲会が行ってきた離島や僻地での医療は、本当にすごいことなんです。これは理事長にしかできなかったことだし、その目的のために猛進する姿は、私にとって途方もなく魅力的でした。『何でもあり』で突き進んできた人だったけれど、それが許されていたのは、(離島や僻地医療の)実績があったからです」(能宗)

 だが、自らが掲げる目標に突進する徳田は、いつのころからか変質してしまったと能宗はいう(文中敬称略)。

関連記事

トピックス

父娘ともにお互いを利用せず活動を続ける(Xより)
《あざと女王の森香澄アナ(29)ショック》「放送作家の実父」経営のラーメン店がオープン4カ月、『がっちりマンデー!!』放送直後に廃業の意外な理由
NEWSポストセブン
トンボをはじめとした生物分野への興味関心が強いそうだ(2023年9月、東京・港区。撮影/JMPA)
《「根拠のない情報」発言の真相》宮内庁の幹部たちが最も否定したいのは悠仁さまの「進学先」ではなく、「成績不振報道」だった 東大農学部とは“相思相愛”か? 
女性セブン
ヤマハ発動機の日高元社長(共同、時事)
《娘に切り付けられ退任》ヤマハ発動機社長、事件前に目撃されていた“父娘の散歩” 名古屋出身も「俺はトヨタよりこっちのほうが…」見せていたバイク愛
NEWSポストセブン
田村瑠奈被告と父・修被告
「俗に言う“お持ち帰り”をされた」「最後の行為でゴムを取られて…」父・田村修被告が証言した“瑠奈被告と被害男性のプレイ詳細”
NEWSポストセブン
優勝決定後、デコピンを抱きかかえる大谷翔平と真美子夫人(写真/AFLO)
【担当者が“管理できない!”と悲鳴】大谷翔平にファンレターやプレゼントが殺到、球団が異例の「贈り物禁止令」を通達 
女性セブン
容疑者
「お前が妹を殺してさあ!」瑠奈被告が絶叫した“永遠の7分間” 父・修被告は「妹とは瑠奈の魂です」と証言【ススキノ第4回公判】
NEWSポストセブン
映画『カリブ・愛のシンフォニー』の製作発表に出席したふたり('84年11月)
《旅サラダを卒業》「常にトレンディー」「共演者を気遣う」「ダジャレも歓迎される」“愛されるMC”だった神田正輝の魅力
女性セブン
逮捕された伊佐山容疑者(左)と摘発されたハプニングバー「Nocturne」
《錦糸町のハプニングバー摘発》「20代男女が昼から乱倫パーティ」女性向け人気セラピストだった経営者による「集客方法」で会員数は2000人規模に
NEWSポストセブン
眞鍋政義氏の不倫相手・A子さんと遠征先で会食していた川合会長
バレーボール協会・川合俊一会長、眞鍋政義氏と不倫女性を交えて“貸切り会食”していた 店舗に飾られていた「疑惑のサイン」本人を直撃
NEWSポストセブン
日赤へのご就職から半年が経った愛子さま(9月、東京・千代田区。撮影/JMPA)
《愛子さまが“黒柳徹子ゆかりの美術館”を訪問》40年以上前から続く黒柳徹子と皇室の縁、美智子さまとの深い交流 
女性セブン
福原愛“特別賞受賞”の中国に関するエッセイで見えた卓球への強い思い 元夫の江宏傑には再婚を匂わせる女優が現れる
福原愛“特別賞受賞”の中国に関するエッセイで見えた卓球への強い思い 元夫の江宏傑には再婚を匂わせる女優が現れる
女性セブン
逮捕された人気YouTuberの“DJまる”こと松尾竜之介容疑者、戦慄かなの(DJまるのTikTokより)
《息くせーんだよ!》戦慄かなのが4か月前にアップした「赤黒いアザ写真」…交際相手・DJまるの「いつか捕まる」危険な酒癖
NEWSポストセブン