来年のNHK大河ドラマは黒田官兵衛に決まった。官兵衛は水にまつわる名言を多く残しているという。ちょっと先取りして、年末の大人力を上げる官兵衛の名言を大人力コラムニストの石原壮一郎氏が教える。
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来年2014年のNHK大河ドラマは「軍師官兵衛」です。岡田准一が演じる黒田官兵衛は、豊臣秀吉の軍師となって天下取りをアシストしました。しかし、秀吉から「次の天下を狙う男」として警戒されていることを知り、こりゃこのままだと命が危ないと思ったのか、44歳の若さで家督を息子・長政に譲って隠居。剃髪して「如水」と名乗りました。
黒田官兵衛は、ビジネスマン好みの名言をたくさん残しています。「如水」という名前からも伺えるように、水への思い入れが深かったようで、水にまつわる名言もたくさん残しました。ドラマが始まってみんなが官兵衛に詳しくなる前に、彼の名言を覚えてひと足早く繰り出し、大人の軍師を目指しましょう。ここでは水がらみの名言に絞ってみました。
・官兵衛の水名言その1「四角な器にも丸い器にも、水は器に応じて入る」
忘年会や新年会で部下が「どこも満席で……。こんな店でもいいですか」と申し訳なさそうに言ってきたら、悠然とこう答えて心の広さや貫録を見せつけたいものです。
・官兵衛の水名言その2「自ら活動して他を動かすは水なり」
女性とお風呂に入る機会があったら、まず勢いよくお湯をかき混ぜます。「もー、何やってるのよ」と怒られたら、この言葉を呟いて知性を演出しましょう。……ま、妄想はほどほどにして現実味のあるところだと、年末に妻からベランダ掃除を申し付けられたときに、最後にバケツの水をザーッと流しながらこう呟けば、深い満足感に包まれそうです。
・官兵衛の水名言その3「障害に遭いて激し、その勢力を百倍にするは水なり」
スナックで酔い潰れて、ママさんに「もうそのぐらいにしておきなさいよ」と止められたら、ちょっとムッとした様子でこう言いつつ薄まって水みたいになったグラスのお酒を飲み干します。カッコよさにウットリしたママさんが、いそいそと戸締りを始める……かも。