ビジネス

「懐石=KAISEKI」を世界統一ブランドとして定着をと大前氏

 日本を訪れた外国人観光客が初めて年間1000万人を超え、和食が無形文化遺産に登録された。2020年の東京五輪開催までに、さらに日本の魅力をアピールするならば、「懐石=KAISEKI」を世界統一ブランドとして定着させるべきだと大前研一氏は提唱する。

 * * *
 いささか旧聞に属するが、昨年12月、「和食 日本人の伝統的な食文化」がユネスコ(国連教育科学文化機関)の「無形文化遺産」に登録された。

 無形文化遺産は「世界遺産」「記憶遺産」と並ぶユネスコの遺産事業の一つで、世界の芸能や儀式・祭礼行事、伝統工芸技術などが合計262件登録されている。

 しかし、かつて学生時代に観光案内業(旅行ガイド)のアルバイトで外国人約2500人の日本観光を案内し、社会人になってからも大勢の外国人と会食してきた私の経験から言うと、外国人が知っている和食は寿司、天ぷら、すき焼き、しゃぶしゃぶ、ラーメン、牛丼などの「単品」だ。今回のユネスコ無形文化遺産の登録も、こうした単品料理の魅力や多彩さに後押しされたのではないかと思う。

 だが、和食の最高峰は寿司や天ぷらではなく、「懐石料理」である。その素晴らしさを外国人に理解してもらうのは至難の業だ。海外でも日系ホテル内をはじめ、主要都市には多くの日本料理店があり、なかには懐石コースと称するメニューを供する店もある。

 しかし、それらは値段が100ドル(約1万円)前後と高いし、その味には日本人の100%が落胆するだろう。となれば、外国人も満足するとは思えない。だから大半のお客さんは、「単品」を注文してしまうのだ。つまり、今のところ海外では、懐石料理の魅力は全くアピールできていないのである。

 そこで私の提案は、発想を変えて本物の懐石料理の稀少価値をアピールするマーケティング戦略を展開し、「“幻の懐石料理”を味わえるのは日本だけ」とPRすることだ。

トピックス

年の瀬に向けて多忙な日々を過ごされている雅子さま(2024年11月、大分県。撮影/JMPA)
《来年はもっと海外へ》雅子さま、ご活躍の舞台が急拡大の見通し 来年度の国際親善の経費が大幅に増額、訪問先の有力候補はアメリカとブラジル
女性セブン
日曜劇場『海に眠るダイヤモンド』(TBS系)主演の神木隆之介
『海に眠るダイヤモンド』制作秘話 神木隆之介はYouTubeでホストを研究、杉咲花は長崎弁に奮闘、ネトフリ配信に間に合わないほど超タイトな撮影スケジュール
女性セブン
カニエ(左)とビアンカ・センソリ(右)(Getty Images)
《過激ファッションで物議》カニエ・ウェストと18歳年下妻、「丸出しで愛を誓う」仰天セレモニーを計画 海外メディアが報道
NEWSポストセブン
来季の主戦場は日本ツアーにする意向を示した稲見萌寧(時事通信フォト)
【もともと海外志向ではなかった】女子ゴルフ・稲見萌寧、来季は日本ツアー復帰の意向 米ツアー経て再び掲げる“究極の目標”
週刊ポスト
三笠宮妃百合子さまの「斂葬の儀」に参列された愛子さま(東京・文京区。撮影/JMPA)
愛子さま、佳子さま、悠仁さま 三笠宮妃百合子さまの「斂葬の儀」で最後のお別れ 悠仁さまは高校を休んで参列
女性セブン
大塚寧々と田辺誠一
《スマホの暗証番号も一緒》大塚寧々と田辺誠一「スピード再婚」から22年「いい夫婦」の愛だけがあふれた日常
NEWSポストセブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
《沈黙続ける折田楓社長》「朝、PR会社の方から直接連絡がありました」兵庫県HPから“同社記事が削除された理由”
NEWSポストセブン
犬猿の仲といわれていた織田裕二と柳葉敏郎
織田裕二『踊る』スピンオフ『室井慎次』にこっそり出演 「柳葉さんがやるなら…」と前向きに検討、確執は昔の話 本編再始動への期待も高まる
女性セブン
谷川俊太郎さん(右)への思いを語った中島みゆき(左)(事務所の公式HPより、右は共同通信社)
中島みゆきが独占告白「本当に星になっちゃった。でも星は消えないですから」言葉の師と尊敬する谷川俊太郎さんとの別れ、多大な影響を受け大学の卒論テーマにも選択
女性セブン
主張が食い違う折田楓社長と斎藤元彦知事(時事通信フォト)
《慶應SFC時代の “一軍女子”素顔》折田楓氏がPR会社を創業するに至った背景「女子アナ友人とプリクラ撮影」「マスコミ志望だった」
NEWSポストセブン
騒動の中心になったイギリス人女性(SNSより)
《次は高校の卒業旅行に突撃》「1年間で600人と寝た」オーストラリア人女性(26)が“強制送還”された後にぶちあげた新計画に騒然
NEWSポストセブン
折田氏(本人のinstagramより)と斎藤知事(時事通信)
《折田楓社長のPR会社》「コンペで5年連続優勝」の広島市は「絶対に出来レースではありません」と回答 斎藤知事の仕事だけ「ボランティア」に高まる違和感
NEWSポストセブン