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団塊向けビジネス カラオケ、ゲームセンター、音楽教室活況

 消費意欲の高い団塊世代(1947~1949年生まれ)が本格的に年金生活に入り、様々な業界から熱い視線が送られている。例えば娯楽産業における雄・カラオケもそうだ。現役世代が仕事に勤しむ平日昼間、カラオケ店の主要客はシニア世代。開店直後の安い時間帯に入店し、夕方まで何時間もマイクを持つ姿は珍しくない。通信カラオケ大手の第一興商ではさらなるニーズを発掘しようとしている。

「2001年から老人保健施設やデイサービスに業務用カラオケシステムを販売・レンタルしています。ここ2~3年で高齢者福祉施設での導入が急増しており、全国1万3000か所の施設で活用されています」(広報課)

 同社では大学との共同研究により、カラオケと体操プログラムなどを一体化した介護予防を支援するソフト「DKエルダーシステム」のコンテンツを拡充。さらなる起爆剤とする構えだ。

 若者の溜まり場と考えられてきたゲームセンターもシニア客獲得に必死。市場規模が年々縮小する中、ゲームセンター事業を手掛けるカプコンは2012年春から無料でゲーム機を体験してもらう「シニアツアー」を実施している。

「全国35店舗のスタッフにサービス介助士資格取得の勉強をさせており、既に30人ほどが取得。お年寄りでも安心して遊べる空間を目指しています」(広報IR室)

 ゲームセンターはまだ試みの段階だが、定年後の娯楽ジャンルですでに活況なのが音楽教室だ。ヤマハでは1986年に開設したヤマハポピュラーミュージックスクールの生徒の年齢が上がってきたことなどから、「ヤマハ大人の音楽レッスン」を創設。初心者でも安心というコンセプトを前面に出し、団塊世代のリタイアとともに顧客を増やしてきた。

「生徒数約11万人のうち50代以上は2003年に約15%だったのが2007年に約30%、2011年には約40%となりました」(広報部)

 昨年来日したポール・マッカートニーのコンサートは6公演で26万人を動員したが、観客の多くは団塊世代だった。グループサウンズやロック、フォークに親しんできた世代の感覚は巨大なビジネスチャンスとなり、バブルを生む。

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