「スポンサーはすでに、番組提供の枠そのものを買い取っているから、CMを流さないからといって、局側が金銭的な損害を被ることはない。ただし一連の動きは、間違いなく制作現場へのプレッシャーになる。今後の放送では過激な描写を抑え、穏やかな印象になるよう、脚本などの修正を検討していると聞きます」(日テレ関係者)
タレントであり、テレビプロデューサーでもあるデーブ・スペクター氏に聞いてみると──。
「あなたたちもまずいんじゃない? 『週刊ポスト』って名前、変えないと」
芦田愛菜演じるヒロインと同じ名前が、抗議の対象になるのではという“デーブ流ジョーク”だが、今度は真面目な顔でこう続けた。
「私も番組制作に携わっているから知っていますが、クレームといったって視聴者全体からするとごく僅か。0.1%にも満たないんです。その声に従うということは、番組を何の問題もなく見ている多数の視聴者、つまりサイレントマジョリティを無視することになりますよ」
実際に施設で暮らす子どもたちが可哀想──そんな声が寄せられていることはデーブ氏も承知しているが、だからこそ、と声を強める。
「今後、このテーマのドラマは作っちゃいけないことになりかねない。それは本当に施設で暮らしている子どもたちを“タブー”としてしまうようなものです」
※週刊ポスト2014年2月14日号