だが、小型スーパーを巡る都市マーケットの争奪戦は、<ローソンVSイオン>という単純な構図は当てはまらない。中長期的には協業の可能性すらある。
「商社を中心とした流通グループで見ると、ローソンは三菱商事の小売り戦略の先兵といえますが、三菱商事はイオングループとも広範囲にわたる業務・資本提携を結んでいます。そう考えると、将来的には『まいばすけっと』と『ローソンマート』が共同で商品調達や物流を手掛けることだってあり得ない話ではありません。
コンビニに加え、小型スーパーという新業態のスケールメリットを互いに追求し、東京マーケットに足りない都市生活者のニーズを取りこぼしなくカバーする。そして、最終的には両社の“共通の敵”であるセブン&アイグループとの覇権争いを優位に進める。そんな再編劇が起こっても不思議はありません」(前出の流通アナリスト・鈴木氏)
大都市の限られた空白地帯を埋める一大流通戦争は、<コンビニのスーパー化>、<スーパーのコンビニ化>と形を変え、新たな局面に入ったようだ。