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マイホームの地震リスク最小化する方法 FPが契約のコツ解説

 東日本大震災の発生から早3年を迎えた。東北から関東地域にいたる東日本一帯に甚大な被害をもたらした巨大地震。大きな揺れによる建物の倒壊、想定を遥かに超える高さの津波で一瞬にしてマイホームを失った人々――。被災者たちの復興に向けた戦いは、いまなお続いている。

 あの大震災をきっかけに、国民の間で地震に対するリスク意識は確実に高まっている。数ある備えの中でも、地震が原因で生じた住宅・家財道具の損害を補償してくれる「地震保険」への関心度はひと際高い。

 損害保険料率算出機構によれば、2012年度末の地震保険の保有契約件数は1500万件を超え、21年連続の増加となった。また、火災保険を契約した人のうち、地震保険をセットに加える割合(付帯率)が全国平均で前年比2.8ポイント増の56.5%となり、過去最高を更新したという。

 だが、このセット契約がこれまで地震保険の“足かせ”となってきた事実は否めない。ファイナンシャルプランナーの大竹のり子さんが解説する。

「地震保険は国と損保会社が共同で運営する公共性の高い商品で、どの会社の商品を選んでも地震保険単独での契約はできない仕組みになっています。火災保険の上乗せ商品として別に保険料を支払わなければならないので、『だったら地震保険はつけなくていいや』という人が多かったのです」

 ここに大きな落とし穴がある。火災保険だけ契約していても地震による火災の損害補償には対応していないので、いざ大きな地震が起きても保険金が下りないケースがある。さらに、地震保険の契約額は火災保険の最大50%と決められているため、生活の再建に満足のいく保険金を手にできないことも、加入をためらわせる要因になっていた。

 その一方で、震災リスクに最大限備えようとする人も増えた。消費増税前の駆け込みで、神奈川県内に思い切って新築の一戸建てを購入した30代の会社員Aさんが話す。

「耐震・耐火に優れた建物なので、最低限の火災保険だけつければいいかなと思ったのですが、神奈川は海に面していますし、いつ巨大地震や津波が来るか分かりません。震災があっても35年ローンが消えるわけではありませんしね。

 背に腹は変えられないという思いで地震保険にも加入しました。おかげで毎年の保険料は火災保険だけの場合に比べて3万円近く多く払っています」

 もっとも、最近の地震保険は“特約”で補償額の不足分を上乗せすることもできる。

 たとえば、東京海上日動の「トータルアシスト超保険」の「地震危機等上乗せ補償特約」に入れば、火災保険の100%の補償も可能となる。

 また、三井住友海上「GKすまいの保険」の「地震火災費用特約」や、損保ジャパンの「ほ~むジャパン」の「地震火災特約」などを利用すれば、地震による火災の補償を30%上乗せすることも可能だ。

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