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初代日本人メジャー 村上雅則の後野茂まで30年かかった理由

 今季デビューする田中将大を始め、日本人選手が大リーグでプレーする光景もすっかり珍しくなくなった。しかしこれも先人たちの努力があってこそ。日本人メジャーリーガー第1号の“マッシー”こと村上雅則氏について、スポーツライターの永谷脩氏が綴る。

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 ヤンキースの田中将大がフィリーズとのオープン戦で2回無失点、3奪三振のデビューを飾った。サバシア、黒田博樹に続く3番手というリレーに、期待の大きさを感じる。公式戦に田中が登板すれば日本人では37人目だが、誰かがメジャーデビューすれば必ず思い出されるのが、“第一号”村上雅則の名前である。

 村上はメジャーリーガーになりたくてなったわけではない。“結果的に”なった男だった。1962年、村上は鶴岡一人監督の下で黄金時代にあった南海に入団する。当時の南海は、メジャーの戦略・戦術を積極的に学び、若手の育成を兼ねて野球留学を行なうなど、時代を先取りしたチーム作りを行なっていた。その留学生の1人に選ばれたのが、“左腕で面白い球(スクリュー)を投げる”と評価されていた村上だった。

 プロ入り2年目、1964年のキャンプ後半に渡米。当初は6月までの予定だったが、期限が過ぎても南海から帰国要請はなかった。「南海には大して必要とされていない」と判断した村上は、そのままアメリカでプレーを続行。ジャイアンツ傘下の1Aフレズノで11勝7敗、防御率1.78の成績を残す。するとそれがメジャーの目に留まり、ベンチの枠が広がる9月1日に合わせていきなりメジャーに昇格、ニューヨークでのメッツ戦のために招集された。

「ニューヨークに着いたのは夜中でした。一流ホテルのレストランで食事をしながら、何か契約書みたいなものにサインをしたのを覚えています」

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