芸能

テレビ局のゴールデン帯での低視聴率 「ヤラセ番組の呪縛」説

 フジテレビがゴールデンタイム(19時~22時)で記録した“低視聴率”が話題となっている。リリー・フランキーと山岸舞彩をMCに迎えたヒューマン・ドキュメンタリー『ワンダフルライフ』(日曜21時~)の4月27日放送分が、3.3%を記録。同局では2012年にドラマ『家族のうた』が3.1%を記録し、大きな話題となったが、この時間帯はフジにとって鬼門中の鬼門になっている。テレビ局関係者はこう話す。

「1980年代には『花王名人劇場』を放送し、1996年からは『発掘!あるある大事典』。もともとは、長寿番組が育ってきた枠でした。それが、2007年『あるある大事典』のヤラセが発覚。それ以降、ドラマ枠にしたり、バラエティ枠に戻したりと迷走を続けています」

『ワンダフルライフ』は初回放送の4月20日にフィギュアスケートの佐藤信夫と浅田真央を取り上げ、10.5%と視聴率2ケタに乗せていた。最近、1ケタが続いた枠だっただけに、幸先の良いスタートを切ったように見えたが、2回目でまさかの急失速だった。

 同時間の裏番組に、『ルーズヴェルト・ゲーム』(TBS系)、『相棒劇場版』(テレビ朝日系)、『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)と強力番組が揃った面はあるにせよ、3.3%という数字は、さすがにフジテレビも想定していなかったようだ。この低視聴率の背景には、フジテレビがヤラセ番組の呪縛にとらわれている、と指摘する声もある。

「ヤラセ問題を起こしてしまうと、その後“死に枠”になってしまうという法則です。日曜21時枠は、いまだに『あるある大事典』の尾を引いている。同じくヤラセが原因で、昨年10月に終了した『ほこ×たて』の日曜19時枠も、苦戦を強いられています。『ちびまる子ちゃん』『サザエさん』と高視聴率番組が続くのに、現在放送中の『クイズ!それマジ!?ニッポン』は、その流れを活かせず、1ケタばかり。

 ヤラセで番組が終了すると、次のスポンサーはつきにくいし、制作サイドもやりづらい。新番組だから全く関係ないはずなのですが、亡霊に捉われるような感覚がどこかにあるのかもしれない。如実に数字に表れています」(同前)

 フジテレビは1999年にも、みのもんたと美川憲一の司会で視聴率20%を記録していた人気番組『愛する二人別れる二人』が、ヤラセ発覚で終了している。それ以降しばらくの間、月曜19時枠で1年以上続いた番組はなく、3か月や4か月で打ち切りになることも珍しくなかった。

 その流れを変えたのは、現在も放送中の『ネプリーグ』。2005年に深夜帯から移動してきてから、丸9年が経ち、10年目を迎える長寿番組となっている。テレビ局関係者が続ける。

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