風の向くまま、気の向くまま。8年前のドイツW杯を最後に現役引退して以来、国内外を旅し続けている中田英寿氏。彼はいま、W杯で盛り上がるブラジルにいる。この地で期間限定の「nakata.net Cafe 2014@サンパウロ」をオープンしているのだ。
「W杯にあわせて店を開くことで、日本文化を世界に発信し、その魅力を伝えたかった」(中田氏)
本物にこだわる彼が用意したのは、西麻布の和食店『ラ・ボンバンス』の岡元信シェフプロデュースの日本料理に、美濃焼の器。そして『作』『伯楽星』など14種類の日本の酒。旅をしている間に利酒師の資格をとったという氏が選んだ酒は、正に日本代表“ナカタJAPAN”といえる逸品揃いだ。
残念ながら黒星スタートだった日本代表に対し、中田氏の店はオープンから大繁盛。元日本代表の三浦知良選手やアーセナルのアーセン・ベンゲル監督、元フランス代表のビセンテ・リザラズ選手、さらにはAKB48を卒業したばかりの大島優子など、世界中から大物が続々来店している。
「こんな美味しい酒は飲んだことがない!」と喜ぶ人たちの声に、「日本酒は和食だけでなく、どんな料理にもあうんです」と語る元日本のエースが、ブラジルに“日本旋風”を巻き起こしている。
撮影■Osvaldo Giroldo Junior
※週刊ポスト2014年7月4日号