4位には株主総会が注目された武田薬品工業のフランク・モリッヒ前取締役。同社からは8位に山田忠孝・取締役もランクイン。30位には長谷川閑史・会長CEOもいる。経済ジャーナリストの福田俊之氏が解説する。
「モリッヒ氏は独製薬会社バイエルの出身で、武田薬品では海外企業の買収交渉などグローバルマネジメントの最重要人物。山田氏はミシガン大で消化器科長、内科医長などを歴任し、製薬業界に転身後は英製薬会社グラクソ・スミスクラインの新薬研究開発部門のトップ。世界有数のスペシャリストです」
ゴーン氏は5位だが、東京商工リサーチの取締役情報本部長である友田信男氏によれば「事実上の1位」という。
「1~4位の各氏は、すべて退職慰労金込みの額です。退職金を除いた基本報酬、賞与、ストックオプションだけでいえば1位は9億9500万円のゴーン氏になる。
ちなみに、武田薬品のモリッヒ氏、山田氏のほうが会長の長谷川氏より報酬総額が多くなっているのはストックオプションの差です。従来の日本の企業ではありえなかったが、業績連動型の企業が増えたことで代表取締役より報酬が多くなる平取締役も出てきています」
※週刊ポスト2014年7月18日号