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上場企業役員報酬 最高額約13億円等高収入になる理由とは

 6月末、株主総会がピークを迎えた。年間1億円を超える役員報酬を得たのは359人(6月30日時点)で、昨年の301人より大きく増えている。そこで週刊ポストでは東京商工リサーチの協力のもと、前述した359人のうち、報酬1億5000万円以上の上位151人をリストアップ。上位に入った経営者たちの人物像を見てみる。

 前年までの1位は日産自動車のカルロス・ゴーン社長兼最高経営責任者(CEO)だったが、今年は5位に沈んだ。一方、今年の1位は意外な名前だった。キョウデンの橋本浩・最高顧問だ。報酬総額は12億9200万円。

 橋本氏は工業高校卒のたたき上げで電子部品メーカーを創業。現在はグループで年商400億円にまで成長させた。「ショップ99」や「大江戸温泉」の経営も手がけてきた。

 橋本氏が私財を投じるのが音楽活動だ。バンドを結成し、つぎ込んだ額は10億円といわれる。バンドの元メンバーだったAssy氏がいう。

「橋本さんが作詞・作曲をした曲は、ロックとも演歌とも取れる熱いメッセージ性を持っていました。“人目を気にして生きるより自分の殻を破ろう”という、あの人のパワフルな生き様そのものの歌詞に共感してか、ファンは中高年のサラリーマンが多かったですね」

 2位、3位は、カシオ電機の創業者である「樫尾4兄弟」の2人が名を連ねた。三男の樫尾和雄氏(社長)と、四男の幸雄氏(特別顧問)だ。電卓や電子辞書など新市場を開拓してきたカシオは、和雄氏が営業、幸雄氏が製造を担当し発展させた。

「2人とも大のゴルフ好きで、全盛期はシングルの腕前。『カシオワールドオープン』も2人の肝いりで始まった。1998年には、幸雄氏は大会前のプロアマ戦でタイガー・ウッズとラウンドしている。ラウンド後にはウッズのサイン入りの手紙が届き、今も大事にしているそうです」(カシオ関係者)

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