TBSの田中みな実アナウンサー(27)が、9月限りで退社すると発表された。『サンデー・ジャポン』などで見せる“ぶりっ子キャラ”で大ブレイクし、いまやTBSの看板アナの一人となっている。一方で『嫌いな女子アナ』で1位に輝くなど、必ずしも女性受けがいいとはいえないが、それだけ知名度は高い。
収入的にも安定し、仕事も恒常的に入ってくるテレビ局社員という地位を捨て、フリーの世界に飛び込む。こうした田中アナの独立は、最近では珍しいケースだという。テレビ局関係者はこう話す。
「ここ数年の女子アナのフリー転向といえば、高島彩、中野美奈子、西尾由佳理、平井理央、青木裕子などがいますが、いずれも結婚後で、30歳前後での退社です。そして独立後は、テレビでの露出が減っているケースがほとんどです。高島彩のようにガンガン稼ぐ例は珍しいです。
彼女たちからすれば、局アナ時代からの喧噪から離れた、今の生活がちょうどいいという思いも強いでしょう。結婚して、家庭に入りたかったので、退社したというほうが適切かもしれません。逆に言えば、最近の女子アナには『フリーになってバリバリ稼ぐぞ!』という気概のある独立はなかったわけです」
そういう意味では、田中アナのフリー転向は、女子アナ界で久しぶりとなる“勝負の独立”だ。
「TBSからフリーになった例としては、最近では小林麻耶がいます。2009年、30歳になる直前に独立しましたが、タイミングが遅かったと言わざるを得ません。本人がどう考えているかは不明ですが、周囲からは“ぶりっ子キャラ”と認識されており、同じキャラで30代を乗り切るのは困難。
本人にもそんな思いがあったのか、TBSが19時台に持ってきた帯番組『総力報道!THE NEWS』のキャスターに就任し、イメチェンを図りました。だが、低視聴率に終わり、1年で番組が終わってしまった。局が全体の編成を変えてまで挑んだ19時台のニュースだっただけに、これは本当に痛かった。
もちろん番組終了は、小林だけの責任ではありませんが、世間の目はどうしてもメインキャスターに向かってしまいます。事実、そのあと小林に大きな話が舞い込んでくるケースは激減しました。それでも、いくつかアシスタント司会は担当しましたが、いずれも視聴率が取れず、話題にならなかった。今は、出演自体が大幅に減っていますね」
局アナであれば、番組が失敗しても、アナウンサーが責任を取ることはない。だが、フリーアナになると、番組の低迷をみずから背負うことになる。