ドイツの優勝で幕を閉じたサッカーW杯ブラジル大会。日本はグループリーグで敗退。時差の関係もあったせいか、日本戦中継の視聴率は当初期待されたほどは伸びなかった。だが、テレビ局にとって、それ以上に痛かったのがW杯ハイライト番組の低視聴率だ。テレビ局関係者が話す。
「ゴールデンタイムで放送したハイライト番組は、各局とも3~6%台という数字に終わりました。試合中継ではないため、ある程度予想されたことではありましたが、ここまで悪いとは……。本当に厳しい結果です」
一方、ハイライト番組の低視聴率の影響は、思わぬ効果も生んでいた。
「裏番組の視聴率がグンと上がるのです。たとえば、6月28日(土曜)はフジテレビが19時から2時間にわたり、『2014FIFAワールドカップウイークリー』を放送。視聴率は4.2%でした。そのウラで、日本テレビの『天才!志村どうぶつ園』は16.1%を記録。6月の同番組の視聴率は、12.7%(7日)、10.1%(14日)、11.8%(21日)でしたから、明らかに視聴者がフジから日テレに流れたのでしょう。
25日(水曜)はテレビ東京が『2014FIFAワールドカップDAILY』を放送し、視聴率は3.1%。そのウラで、日本テレビの『笑ってコラえて!』は17.3%と高い数字を弾き出した。6月の同番組は、11.3%(4日)、8.4%(18日)です(※11日は放送なし)。もちろん、内容がよかったというのもあるのでしょうが、やはりW杯ハイライト番組の裏番組だったことが大きいでしょう」(同前)
他にも、20日(金曜)の『爆報!THEフライデー』(TBS系)は番組史上最高となる15.6%を記録。このときも、裏番組では『2014FIFAワールドカップデイリー』(フジテレビ系)が2時間放送されていた(視聴率は4.2%)。W杯ハイライト番組が不調に終わったことで、裏番組の数字がことごとく上がったわけだが、この現象は、NHKの大河ドラマにも波及していた。